ロードバイク初挑戦で160kmを完走できるのか

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今年もJTBさんからDEE編集部に「美ら島オキナワセンチュリーラン2013」への参加の打診が来ました。今回はロードバイク初挑戦で160kmの走破を試みます。 (2013.01.28)

再びそれは1通のメールから始まった

今年もJTB沖縄さんからDEE編集部に「美ら島オキナワセンチュリーラン2013」への参加の打診が来ました。
日本一早い桜と碧い海のコースを自転車で走り抜ける、県内最大級のサイクリングイベントです。

> 今回は160kmコースに新たに「タイムアタック」という新たな取り組みが
> あるので、ぜひチャレンジされて下さい(笑)

あいかわらず軽いノリです。

ちなみにDEEでは2年前にも160kmコースに参加していますが、その時はあえなくリタイア。
少し悩みましたが、2年前のリベンジということで参加の意思を固めました。


これは僕の愛車「ルイガノ TR Lite E」。

毎日こいつで通勤(片道約3.5km)しているので、まあ完走くらいはいけるだろうと軽くみてました。

とはいえ、160kmという距離があまりピンとこないので、自転車をやってる友人にアドバイスを求めたところ…。

・100km以上になると、ロードバイクじゃないと厳しいと思う。
・もう少し短い距離から始めたほうが良いと思う。
・初心者には無謀だと思う。

とのこと。「ロードバイク」というのは、舗装された道を高速走行することを目的として設計された自転車。
あの、ハンドルがくるんと内側に曲がっている自転車で、車体が軽く長距離の走行にも向いています。
たまに流線型のヘルメットを被って、パッツンパッツンの派手なウェアを着た人が乗って走っているあの自転車です。


ロードバイク。ドロップハンドルが特徴的。

ちなみに僕が通勤用に乗っているのは「クロスバイク」と言って、どちらかというと街乗り向けです。

 

まずは自転車を選ぶとこから

ということで、今回は主催者側が用意してくれたレンタルバイクを利用することにしました。


う~ん、どれもかっこいい!


 

なんと「レンタル価格 15,000円」の自転車!

レンタル料は 2,000円~15,000円 まで。
レンタル15,000円の自転車の定価を調べてみると、30万近くしました。
もっと高い自転車もざらにあるそうです。

とりあえず一番安いレンタル料の中から選んだ1台がこれ。
それでも普段乗っている自転車より2kg以上軽いです。


「アンカーRFA5EX」(レンタル料 2,000円)

そして当日まで約3週間。週末に近くの坂道を登る練習をしたりして「完走くらいは問題なく行けるんじゃないか」と軽く考えていたんですが…。
もちろん、そんなに簡単なものではありませんでした。

 

レンタルバイクの受け取りで軽く嘘をつく

夜も明けきらない午前6時には恩納村の会場に到着。ブースでレンタルバイクを受け取ります。
その軽さと、タイヤの細さに動揺を隠せません。
「もしかしてロードバイク初めてですか?」とレンタルブースのお兄さんに不安げに聞かれたので、
「いえ、多少は乗ったことあります」と軽く嘘をつきながらも、
「でも一応、一通り聞いていいですか?」と繋げて、注意事項などの説明を受けます。


今回長い旅路を共にするロードバイク。

 

出走前からトラブル発生

今回から、スタート後30km地点でトライアル区間が設けられ、嵐山展望台(標高150m)まで駆け上る山岳タイムトライアルが実施されます。
なので、計測器を自転車のフロントフォーク部分に取り付けました。
取り付け後、自転車を動かそうとすると車輪が動かない。
まるでチェーンロックがかかってしまったかのようです。

おかしい。

良く見ると、計測器のベルトがフロントフォークだけでなく、前輪のスポークにも巻きついてます。
これじゃ走れませんね。

ベルトをチキチキと絞った後、余った部分をニッパーでカットして取り付けたので、もう取り外せません。
やむなくまたニッパーを借りてきて計測器のベルト切り取ります。
まあ手持ちでも同じことだろうということで、ポケットに入れて走ることにしました。

 

生まれて初めてロードバイクに乗る

このアホなミスや出走確認でバタバタしてしまい、スタート15分前くらいで生まれて初めてロードバイクにまたがりました。
普段乗ってる自転車の半分くらいの細さのタイヤ。低いハンドル位置。どこを握ってよいのか分からないハンドル。。
「うお、怖っ!」おもわず声に出る不安定感。

恐る恐る乗るロードバイク。この20分後には160kmに挑戦。

ギアの操作も全く違うので少しは慣れたかったのですが、集合がかかりすぐに時間切れ。
この時点で「やっぱりこれは無謀だったんじゃないか」と不安になってきました。

 

サイクリストの本気度にビビる

センチュリーコース(100マイル=160km)は、800人ほどがエントリー。
みなさん恰好からして違います。


自転車ブランド名の入った派手なサイクルウェアばかり。

プーマのジャージ(ジョギング用)を着てるだけで強烈な疎外感があります。
今回160km、100km、50km、のコースがあるのですが、最長コースの160kmはおそらく経験者ばかり。
(上級者向けとパンフに書いてあるし)
さらにタイムトライアルの参加者(80人ほど)は見るからに歴戦のツワモノ揃いです。

この中にまさか5分前に初めてロードバイクに乗った男がいるとは(僕)。

 

靴の本気度も違う

サイクリストの方たちは、空気抵抗の低い専用のウェアを着ますが、実は靴も違います。
「ビンディングシューズ」といって、ペダルにカチッと接続でき、踏み込む時だけでなく引き足でもペダルを漕ぐことができます。

ビンディングシューズ。靴の裏の金具とペダルを固定でき、かなり漕ぎやすくなるそうな。
普通に歩いたり、走ったりはしにくい。

それに対して僕はニューバランスのジョギングシューズ。
4回のフルマラソンを完走した盟友です。
(自転車には関係ない)

 

そんなこんなでセンチュリーコース、スタート!

そもそもセンチュリーランには自転車の車種について規約は無いのですが、99%以上の方がロードバイクでした。
「DEEの企画だし、ママチャリに島ぞうりで走るとかした方が良いだろうか?」とか思ったものの、実行しないで良かったです。
空気抵抗が最大の敵だからか、NAHAマラソンみたいに仮装で走る人もいません。

7:00になり、センチュリーコースがスタートしました。中でもタイムトライアルの参加者(青いゼッケン)は先頭集団でスタート。
少し遅れて、タイムトライアルに参加しない人たち(白いゼッケン)がスタートします。

恩納村を出発し、古宇利島に向けて北上。その後浜比嘉島に向けて南下し、また恩納村に戻って来る160kmのコース。
ちなみに沖縄本島の最南端から最北端まで移動しても130kmくらいです。

上の表を見ると最終的な「走行距離169.7km」とあるのですが、ロングライドでは10km未満の誤差は気にしないものなのでしょうか。

制限時間は18時までの11時間。

 

スタート後、早速トラブル発生

タイムトライアル参加者の最後尾あたりでスタートしたのですが、走り出して数分でトラブルが。
「なんか尻の具合が悪いと思ったら、サドル(椅子)が沈んでいく!」
自転車のサドルは、脚が伸びきるくらいの高さがちょうど良いのですが、自分の体重でサドルがずぶずぶ沈んでいきます。
一度自転車を降りて金具を締め直すも、しばらく走るとまた下がってきます。

全然スピードが出せず、あっという間に後続に抜かされていきます。

うわー。これはやばい、と思っていたところ後方から白いバンが近づいてきました。
地獄に仏のメカニックカーです。
(レース中、メカニックさんが車で移動しながら故障等を直してくれる)

「どうしました?」
「サドルが下がってきてしまって。六角レンチとかありますか?」
「ちょっと見てみますね。ああ、これはここを指で回せば締まりますよ」
「えっ、あっそうなんだ」

ものの数秒で調整してもらい、コースに復帰。メカニックさんありがとうございました。

 

タイムトライアル集団に置いていかれる

その間に、青いゼッケンをつけたタイムトライアル集団の背中はもうはるかかなたに。

規定時間までに、30km先の嵐山のふもと(タイムトライアルのスタート地点)までに行かないといけないのですが、
それ以前の問題として、まず走りながらこの自転車に慣れていかないといけません。

そもそものこの特徴的なドロップハンドルですが、いったいどこを握ればよいのか良く分かりません。
しょっちゅうハンドルの握りの位置を変えながら、ギアチェンジなども試していきます。

最初のエイドステーション、名護市民会館に到着。

各エイドステーションではドリンクのサービスや、トイレ、休憩所などがあります。

栄養補給にはやはりバナナ。黒糖や飴などのお菓子もあります。

 

ヒルクライム・タイムトライアル!

なんとか既定の時間までに、タイムトライアルのスタート地点までたどり着きました。
(心理的余裕がない区間は写真が少なくなります)

そして地獄の上り!

頂上!死ぬかと思った!
自転車が倒れてますが、基本ロードバイクには「スタンド」がないのです。

あとでわかったのですが、このときの結果は79人中70位でした。
(意外にも?)最下位ではありませんでしたが、
30km地点でこんなに疲れてて本当に大丈夫だろうか。
早くもお尻の痛みが限界に近く、なんか腕も背中も痛いです。

嵐山展望休憩所で一休みします。
展望台からの眺め。今度は遠くに見えるワルミ大橋に向かいます。
沿道の温かい応援。タイムトライアルが終わった後は、だいぶ楽になってきました。
ワルミ大橋。自転車を降りて写真を撮ってる方も多かったです。

古宇利島へ!


次のエイドステーションがある古宇利島へ。

古宇利島ふれあい広場(50.4km地点)に到着。
ここで、スタート時に渡されたチェックポイントカードにスタンプを押してもらいます。
最初の文字は「美」。続く字は何だろう。

そしてまた古宇利大橋を渡って本島に戻ります。
ここでも、橋や海をバックに写真を撮ってる人が多かったです。

次の目的地は宜野座村の「かんなタラソ沖縄」!
お待ちかねの昼食ですが、区間としては最長の36kmも先です。

 

着いた

36km走って、かんなタラソ沖縄に到着!

おねーさんたちが温かいごはんをよそってくれます。
大きなソーキ。大根の煮物。野菜炒め。味噌汁。失ったエネルギーをここでたっぷり補給します。美味しい。


なんと、無料で整体師さんがマッサージをしてくれます。
分かりにくい写真ですが、足を揉んでもらってるところです。

ん、あそこでみんな何してるんだろう?

かんなタラソ沖縄さんがジャグジーを足湯として解放してくれました。
疲れた脚に超気持ちいい!

昼食会場のかんなタラソ沖縄はもともとリゾート施設なのですが、マッサージに足湯と、酷使してきた脚が癒され、むしろもう後の事はいいからここでぐっすり寝たいという気持ちにさせられました。

 

しかし行かねばならぬ

食事に20分、マッサージ15分、足湯15分と、一時間近く時間を使ってついにコースに戻ります。
あれ?ノンビリしすぎたかも。
次の目的地は、うるま市役所石川庁舎。15:00までに着かないと制限時間切れだ!

体力回復して身体が軽い!(自転車を降りて写真を撮ってます)
うるま市役所石川庁舎まで一気に走ります。いつの間にか100kmの大台も突破。 時間的に思ったより余裕でした。
2つ目のスタンプは「ら」!
謎のドリンクスポミネPROを飲んでまた走りだします。

 

海中道路が最高に気持ち良い

うるま市内は結構米軍基地が多いです。
海中道路へ向かう途中。午後からどんどん青空が広がって、最高のサイクリング日和に。

海中道路といっても、海の中を走るのではなく海上にあります。

道が平坦で風も強くなかったので、このあたりは最高にテンションが上がってきました。
お尻の痛みは、痛みから痺れに、痺れから無感覚になって、よく分かりません。

そして海中道路ロードパーク(123.9km地点)に到着。

お昼ごはんを食べすぎると走れなくなると思って少しごはんを残したせいか、お腹が空いてきました。 エイドステーションでおやつにします。

もずくのてんぷら
マンゴープリン
紅イモのお菓子。
それらのフードを、海を見ながらゆっくり食べました。

次の目的地、浜比嘉島まではすぐです。

浜比嘉島(129km地点)で最後のスタンプ「島」を押してもらう。
これで「美ら島」が完成しました。

 

ギア故障っぽい

海中道路を後にします。

平地で快適だった海中道路を抜けて次の目的地を目指すものの、またトラブルが。 2枚あるフロントのギアが、重い方に入ったままシフトチェンジしなくなりました。

逆だとスピードが出なくなってもっと大変ですが、 上り坂で、軽いギアにチェンジできなくなり疲労した脚がかなりキツイことに。

もうないだろうと思っていた坂がちょくちょく現れ、立ち漕ぎでなんとか切り抜けます。 しかしこの時点で制限時間にはかなり余裕があり、まあパンクでもしない限り完走は間違いないペースです。

前にも後ろにも、他のバイクがいない状態が数分続きます。

一人で走っていると「もしかしてどこかで道を間違えたのか?」と不安になります。 急に疲労がたまって、脚も動かなくなってきました。

 

そして突然最悪の事態が

何か小石を踏んだタイミングだと思います。

後輪がパンク。

パンクです。これは前もって、言われてたことなんですけれども。

「予備のチューブ、小型空気ポンプは必ず持って走ること」
ガイドブックとかにも書かれてる基本的なことです。

しかし僕はそれを完全に無視してました。
そもそもパンク修理したことないし、ポンプとか持って走るとかさばるし。
パンクしたらその時はリタイヤでしょうがない、というかパンクなんてまずしないだろうし。

甘かった。

コース上で、何人か自分でパンクを修理してる方を見かけましたが、
僕はチューブ無し。空気ポンプなし。そもそも直す技術なし。

150km近く走ってきてここでリタイアか…。

 

天啓

地図で確認すると、次のエイドステーションまで5kmほど。
エイドステーションまでいけば、修理してもらえるかもしれない。

そこで足元に目を落とすと…。

あ、俺ジョギングシューズ履いてるわ

僕まだ走れる!

ということで、自転車をかついで次の目的地まで走ることにしました。
人の目(特に他の参加者)が気になりましたが、
とにかくここまで来てリタイヤは嫌なので自転車を肩に乗せて走ります。

が、1kmほど走ったところでダウン。
かつてフルマラソンを完走したこの脚でも無理でした。

150km近く自転車で走ってきて、そこから自転車担いでマラソンてどんなアイアンマンレース?

トボトボと自転車を押しながら歩いていると、後ろから他の参加者に声をかけられました。

「どうしたの?」
「いや、実はパンクで…(恥)」
「さっきメカニックカー追い抜いたから、もうすぐ通りかかるよ」
「!」

またも地獄に仏が。

 

メカニックさんに直してもらいました

数分後にメカニックカ―が通りかかり、パンクを見てもらいました。
「あー、これチューブだけじゃなくタイヤも代えないと無理ですね」
とのこと。凹みましたが、ここまで来てリタイアはできないし。
修理と取り換えをお願いしました。

取り外された後輪。ちなみに僕は車輪の外し方とか分かりません。
手際良くタイヤ交換をしてくれるメカニックさん素敵。


直った!

自転車を押して歩いた30分、修理にかかった10分で、40分ほどかかってついにコースへリカバリー!

 

最後のエイドステーション~ゴール間に合うか?

最後のエイドステーション、いちゅい具志川じんぶん館に到着。
バナナを一個だけ食べて、ゴールの恩納村コミュニティセンターへ向かいます。

パンク修理の間、座って脚を休めてたこともありラスト約18km、スパートをかけました。
最後の最後でパンクさせてしまった悔しさもあり、ここからゴールまでは余力を残さないよう、
全力で漕ぎつづけました。

そして…。

手元の時計で16:58分。約10時間のセンチュリーランをゴ~ル!!!
制限時間を約1時間残してのゴールでした。

完走賞をゲット!

ついに走り切りました。
自転車レース自体が不慣れなため、他の参加者にご迷惑をかけたかと思います。
メカニックさんには二回も助けられました。
みなさんすみません、ありがとうございました

ロードバイク初挑戦その日に160km完走は、結果からいえば可能でした。
多くの方たちの助けがあったおかげですが。

 

後夜祭はもう始まってた

ゴールを迎えて一安心したので、すでに始まっていましたが、後夜祭の様子もお届けします。

お待ちかねの後夜祭ですが、ステージ上ではもうライブが始まってました。
無料の焼き豚~。ゴールが遅かったためか、宜野座バーガーなど、いくつかの料理は完売状態でした。
焼き豚、おかわりしてしまいました!
こちらは温かい豚汁。美味い!

ステージ上では、表彰やトークショウ、抽選会などが行われ、センチュリーランの後夜祭は更けていくのでした。

 

ありがとう、美ら島オキナワセンチュリーラン2013

ともに160kmを走った自転車は返却してしまいましたが、
できれば買い取りたいくらいの愛着が!(タイヤ自費で交換したし)

今回思ったのは、自分の準備不足(無知)のせいでいろんなトラブルには見舞われたけど、
160km以上走って肉体的な疲れはそれほどでもなかったこと。
初めて乗りましたが、「ロードバイク」は慣れれば長距離を楽に走らせてくれる優秀な自転車です。
翌日も筋肉痛などはまったくなかったです。

ともかく、とてもとても楽しい一日でした!
ありがとう、美ら島オキナワセンチュリーラン2013!!

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