2014.03.18

『ウンティムティ』を作ってみる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
与那国島で食べられている『うんてぃむてぃ』というものをご存知でしょうか?素朴な味の食べ物を再現してみました。

カシワの葉で包む柏餅、桜の葉で包む桜餅、朴葉で包む朴葉巻きなど、日本各地には葉っぱで包む餅が数多くあります。
沖縄にも数種類あり、月桃の葉で包んで蒸すムーチー、与那国島ではクバの葉で包んで蒸すクバ餅などがあります。

untymty_01.jpg
月桃で包むムーチー(鬼餅)
untymty_06.jpg
クバの葉で包むクバ餅

与那国島では月桃よりもクバの葉が多く取れるので、クバの葉で餅を包むものが一般的になっていますが、ウンティムティというものには月桃の葉が使われているのです。

ウンティムティとは?

untymty_03.jpgのサムネール画像
ウンティムティ
untymty_05.jpg
しっとりしている

ウンティムティとは、ウンティ=芋、ムティ=餅、芋餅のこと。すりおろしたサツマイモを月桃の葉で包んで蒸した与那国島特有の食べ物です(米の代わりに芋を主食としていた時代、芋は『うんてぃのい』と呼ばれていた)。

最近は収穫する芋の量が減ったため、なかなかお目にかかることのできない一品なんですが、比川集落の共同売店で売っているのを発見!
購入したものをたまたま島の人に見せたところ、「どこで売ってた?!」「まだ作ってるところあるんだ」「明日買いに行く」と、かなり驚いていました。売られていたのが違う集落だったので情報がなかったんでしょうか。

島の人も珍しがる貴重なウンティムティ。
買えたことはラッキーでしたが、無念にもカビさせてしまったため(わずか1日半でカビてしまった)、カビてない部分を探して一口しか食べることできず。

なんとも悔しいので、島で聞いた情報を頼りに再現してみます。

さつまいも

untymty_08.jpg

それでは最初に、昔ながらのオリジナルウンティムティを作ってみましょう。用意する材料は、

・さつまいも
・月桃の葉

用意する道具は、

・おろし金
・布巾
・せいろなどの蒸し器

以上です。

島で売られていたウンティムティには砂糖と片栗粉が使われていましたが、今回は昔ながらということで、味付けに砂糖や塩などの調味料、餅粉や白玉粉、片栗粉は使いません。芋の持つ甘みや粘り、月桃の味と香りのみです。

untymty_18.jpg
1.芋をすりおろします
untymty_20.jpgのサムネール画像
2.布巾などで芋の水分を絞ります
untymty_22.jpg
3.絞った芋を成形します
untymty_17.jpg
4.月桃の葉で包みます

untymty_28.jpg
5.蒸す

蒸し器に入れて20分〜30分ほど蒸します。

これだけ。

芋をすりおろして水分を絞り、月桃の葉で包んで蒸すだけなんです。これだけで餅のような食感になるのでしょうか。味付けしていないので甘くなるのか不安になりながら30分待ちます。

紅いも

untymty_07.jpg

せっかくなので3種類の芋で作ってみました。さつまいもに続いては紅いもです。作り方はさつまいもの時とまったく同じ。

untymty_10.jpg
皮をむいてすりおろす
untymty_14.jpg
水分をしぼる

untymty_16.jpg

紅いもはアクが多いので、すりおろすとすぐに黒っぽく変色してしまいます。鮮やかな紫色にしたい人は、一度アク抜きをしてから作るとキレイな色がでるかもしれません。

田いも

untymty_09.jpg

最後に田芋です。田芋は沖縄本島では『ターンム』と呼ばれるサトイモ。田芋は生のままで販売されることはほとんどなく、一度蒸したものが売られています。生のままでは腐敗が早まるためなんだとか。田芋については以前miooonが取材していますのでこちらからご覧ください

untymty_26.jpgのサムネール画像
一度蒸されているのでやわからい
untymty_27.jpg
水分が少なくポロポロ崩れて成形しにくい

売られていた田芋には『蒸し田芋』と書かれていました。むしたいも....

...蒸したイモ

芋は餅になったのか

untymty_30.jpg

20分ほど蒸してから冷ましました。せいろの蓋を開けると、フワッと爽やかな月桃の香りが漂います。

さつまいも
untymty_33.jpg
うっすら透き通るキレイな黄色に

untymty_34.jpg
しっとりしています

オリジナルウンティムティのさつまいも。
食感はムッチリシットリとしていて餅っぽくもあり芋ようかんっぽさも。甘く味付けしなくてもしっかりした甘みがあります。このほんのり自然の甘さはクセになりそうですね。美味しい。月桃の香りと味がとてもよく合っています。ムーチーより好きかも。

★★★★★(さつまいもの種類によってはもっと甘くなるはず)

紅いも
untymty_31.jpg
うむくじ天ぽい。
 

untymty_32.jpg
こちらもしっとり

紅いも。アク抜きをしていないので黒っぽくなってしまいました。色はあまりよくありませんが味は美味しいです。さつまいもほどしっとりはしていませんが(絞る水分量の違いかも)、やはり芋ようかんっぽい食感。紅いもの甘さがよくわかる一品です。これも月桃が合いますね。

★★★★★(紅いもの種類によっては甘さが増しそう。)

田芋
untymty_35.jpg
グレーの色はキレイだが

untymty_36.jpg
ボソボソしていてまとまりにくい

田芋。一度蒸かされているので見た目の変化はありません。蒸しても水分が少なくボソボソとしていて粉っぽさがあります。
甘さなどの味はほとんどありません。芋かな?というのが分かるくらいの薄味です。

★★☆☆☆(調理された田芋はとても美味しいが、ウンティムティには向かない。味付けして別の料理に)

モーレツおすすめです

ただ焼いたり蒸すだけではなく、すりおろして月桃の葉で包んで蒸すという先人の知恵に感心する一品。
甘味料や着色料、保存料は一切使用していない芋だけの自然の甘さです。

すりおろして蒸すだけの簡単おやつ。月桃の葉がありましたらぜひ作ってみてください。昔の知恵には驚かされることばかりですね。

月間ベストワースト記事投票実施中

関連する記事

フォローしたらいいことあるかもよ

DEEokinawaの新着記事や裏話、面白写真などが毎日届くかもしれません。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright©DEEokinawa All Rights Reserved.
このウェブサイトに掲載のイラスト・写真・文章の無断転載を禁じます。すべての著作権はDEEokinawaに帰属します。

ページのトップへ