2014.08.22

成人映画館「コザ琉映」に潜入

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沖縄市コザにある成人映画館「コザ琉映」。普段はなかなか足を踏み入れられないおとなの映画館。中はいったいどんな世界が広がっているのか。潜入レポートです。

以前那覇市首里にある成人映画専門の「首里劇場」をDEEokinawaでは取材させていただいたことがありますが、沖縄にはもうひとつ成人映画専門の「コザ琉映」という映画館があります。
長年、コザ琉映は取材NGだったそうですが、今回ご縁があり取材させていただくことになりました。
なかなか入ることのできない成人映画館にいざ!

コザ琉映とは?

まずはコザ琉映の概要を。

コザ十字路近くに第二東映系の作品を上映するために開館した映画館。
未だ現役の映画館で、『島袋琉映館』が閉館して後、コザの映画館はこの一館だけとなった。
キネマ探偵団 on WEB より

戦後の沖縄市コザ周辺には他にもいくつか映画館があり、コザ琉映はその中では遅い開館だったようですが、今ではコザに残る唯一の映画館となっています。


看板などは既に塗装が剥げ落ちているのか見当たりません


2階部分には細長い窓


オープンは午後1時〜。小窓からお金を払います

ちなみに入場料は1日1,100円で、何時間いても良いようです。

劇場内部

それでは中に入ってみましょう。


お菓子売り場


場内は禁煙(ですが上映中はタバコの煙でいっぱいになるとか・・・)


思ったよりもきれいな館内

劇場のスクリーンは1つ。
1階だけで100席ぐらいあるでしょうか。
※オープン前に入らせていただいたので明かりがついてますが、映画がはじまると真っ暗になります。


コンクリート打ちっぱなしの床に、跳ね上げ式のイスが並びます


ロビーには喫煙コーナーと♡ポスター

今は使われていない2階へも


レトロな階段がかっこいいです


古い建物ですが、しっかりした造りなのがわかります


劇場内にあるものはオープン当初から使われているものが多いとか

 
今は使われていないプロジェクター。1953年ものです


映写室

コザ琉映は今では珍しいフィルム上映の映画館です。

映写技師さんにお話を聞きました

- コザ琉映は昔から成人映画専門だったのでしょうか?

昔は邦画中心で、洋画もたまにやってましたよ。
25年ぐらい前まででしょうか。
『男はつらいよ』とか『釣りバカ日誌』まではやっていました。

 
その頃のポスターも館内には残っています

昔はすごく賑わっていたと聞きます。
戦後のテレビもまだ普及していなかったような娯楽のない時代が一番人が多かったみたいです。
もともとこの映画館は自分の父親が経営していたんですが、去年今のオーナーに譲って。
自分もそのときの記憶はないんですが。
成人映画に移行する前ぐらいから、人は少なくなっていましたね。

- 成人映画はいまでもフィルム作品で作られることが多いんですか?

フィルム映画は配給会社がフィルムを持ってて、全国の映画館がレンタルしているような形態なんです。そして全国をまわって、一番最後にまわってくるのがうちの映画館なんです。なので最近作られた作品ということではないのですが、まだここで上映していない作品としては、あと1年分ぐらいは数があるそうです。
いまは1日3本上映しているんですが、そのうちの2本は過去に上映したことがあるもので、1本だけが新作です。毎週作品は入れ替えるので全部で月に12作品送られてくるフィルムのうち、月4本が新作であとの8本は過去に上映したことのある作品なんです。過去に上映したと言っても、きっとだれも内容までは覚えてないと思いますが(笑)


フィルムは1巻き15分、1時間作品なら4巻必要


月にこれだけのフィルムが送られてくる

- フィルムの映写機を使うのは難しいんでしょうか?

映写機は動かすこと自体は簡単なんですが、メンテナンスが大変なんです。
すぐ壊れてしまうし、部品ももうないものが多いので。
以前、東京から全国の映画館の映写技師を取材している方が来られたんですが「映写機はここが全国で一番古いんじゃないか」とおっしゃってましたよ。


全国で最も古い映写機の可能性も

コザ琉映が再生する

成人映画館だから、というわけではないですが1日に訪れるお客さんは15〜30人と最盛期と比べたら少ないというコザ琉映さん。でもこの建物の佇まいには文化的・歴史的価値があると思います。
他の映画館と同じように、時代の流れとともになくなってしまうのでしょうか。

いいえ。
コザ琉映には新しい未来が待っているようです。

映写技師さんのインタビューにも出てきましたが、去年コザ琉映のオーナーは変わっています。そして新たなオーナーは不動産会社を経営しているそうです。
その方にお話を聞きにいったところ、最初はこの場所にマンションを建てようと思って購入したとか。
しかし建物の中に入ると、まだまだ使えることがわかったし、なによりこの建物を壊してしまうのは文化的にもったいないと感じたそうです。そこでいろんな人の協力のもと、現在はコザ琉映を含めた銀天街の再生プランを打ち出し進めているそうです。
生かせコザ琉映 銀天街再生プラン提示(2014年7月23日沖縄タイムス)

オーナーさんはおっしゃっていました。
「新しいものが出来るとみんなそっちに行ってしまうでしょう。そのままなにもしなかったら、ここら辺りが空洞化してしまう。
対抗できるとすれば昔のものをちゃんと利用することだと思うんです。
県外の大企業の真似は僕らはできないから。でもこの地域の良さを生かしてやっていきたいと思います。」


コザ琉映再生に向けた計画表

再生に向けコザ琉映は来年のはやいうちに改装準備に入るそうです。
なるべくいまの建物を残しつつ補強と改装をする予定だとか。
どんな姿になるのかはわかりませんが、とても楽しみですね。

でもDEEの読者のみなさんは、せっかくなので今のコザ琉映を目に焼き付けに行くのもお忘れなく。
上映しているのは成人映画なので中に入る勇気は必要ですが!


すごいタイトル!

取材協力:みらいファンド沖縄 平良斗星副代表理事

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