2015.02.18

個性的なバス待合所

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沖縄にはいろいろな形をしたバス待合所がある。個性的なものをいくつか紹介します。

過去に(もう4年前になる)DEEokinawaでは、気になるバスの停留所名を記事にしました。

気になるバスの停留所 vol.1
気になるバスの停留所 vol.2

「イヤガイ」とか「メージャフ」とか「カチャバル」とか「クール」とかいろいろあります。あの頃は意味がわからなかったけど、今となっては何となくわかる場所もチラホラ。

今回はバスの停留所にある待合所。日本各地にいろいろな面白い形をした待合所があるそうですが、ここ沖縄にも多くあります。

新原(新原ビーチ)

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南城市玉城にある新原(ビーチ)バス停。沖縄の地名に詳しくない人は「あらはら」と読みそうですが、新原と書いて「みーばる」と読みます。

この同じ路線(沖縄バス)のひとつ手前のバス停は新原入口。さらに路線違い(琉球バス)でかなり上ったところにあるのが「新原ビーチ入口」。新原ビーチに行きたくてこっちで降りると、20分くらい歩くという悲惨なことになります。ご注意ください。

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コンクリートブロック造モルタル仕上げでシンプルな形。海の目の前にあるので台風がきてもこれなら大丈夫そう。
側面に通気と採光の花ブロック。ベンチもコンクリート造りです。

百名

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南城市玉城百名にある百名バス停。
バスの待合所の上にあるのは、百名総合交流拠点施設。その擁壁の一部が待合所になっている型枠コンクリート打ちっぱなし仕上げ。ベンチもコンクリートでできたもの。

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待合所の中には銭湯っぽい画が飾られています。絵と言っても細かいタイルを貼って描かれたもの。
朝日が昇る百名ビーチの風景かと思います。

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シーサーもありますが、ちょっと後付感があります。個人的にはもう少し右よりに付けて欲しかったというモヤモヤが残ります。(全景を見てみると気になるはず)

玉城(下り)

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国道331号線にある玉城バス停。わりとよく見るタイプで琉球石灰岩と赤瓦造りでどっしりとしています。壁には花ブロックが多く使われていて風通しも見た目も良く仕上がっています。

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かなり立派な佇まい
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ベンチも琉球石灰岩

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待合所内には玉城城跡の写真が飾られています。このバス停の上には(結構登るけど)玉城城跡があるからですね。玉城城跡の城門はハートの形をしていて、南城市の形と似ていますがあまり触れられていません。夏至の日はこの穴から朝日が見えるのでこの日は結構混みますが、それ以外の日は閑散としています。

busshelter_17.jpgのサムネール画像
バスが向かってくるこちら側にも写真が
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もちろん屋根にはシーサーが鎮座しています

玉城(上り)

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海側にある玉城バス停は那覇向けの上りになります。赤瓦の屋根が1本木で支えられているという、おもしろい形の待合所。

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丸瓦と平瓦で葺かれて隙間をコンクリート(本来は漆喰)で埋めた沖縄伝統の工法。
ちなみに沖縄では、丸瓦は男瓦(うーがーら)平瓦は女瓦(めーがーら)と呼ばれます。

赤瓦のイメージが強い沖縄ですが18世紀前半から生産され使われ始めたそうです。それ以前はよく見るグレーの瓦。首里王府が瓦の使用を規制していたため、瓦を使用できたのは首里と那覇だけ。それ以外の地域では茅葺き屋根が多かったのです。その後規制は無くなり(1889年)一般にも使われるようになりました。

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触った感じもリアル
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もちろん屋根の上にはシーサー

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ベンチは根でつながった切り株。細部まで凝った造りの待合所です。

富盛

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八重瀬町にある富盛バス停。シンプルな鉄骨造りですが、黄色と水色、紅白と色使いがかわいい待合所です。

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少し傾斜を付けた屋根があるだけ。このタイプも多く見かけます。

busshelter_24.jpgのサムネール画像
なんとなく八百屋っぽい
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木製のベンチ

無機質な鉄骨造りですが、色使いだけで個性的に見えますね。
雨風が多い沖縄ですが、バス停のベンチって意外と木製が多い。バス会社が設置したというよりも、近所の人達が持ってきた感じでしょうか。

目取真

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南城市大里稲嶺にある目取真バス停。「めどるま」と読みます。

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2本の木で支えられる屋根は、丸太で組まれたみたいな見た目。ぱっと見は茅葺き風かと思いましたが、ロッジハウス風ですね。

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梁も木
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ベンチは木製

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後から雨樋が付けられたようです。この屋根の形状から何となく想像できますが、雨降ったら滝のようになりそうですね。

南風原

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南城市大里にある南風原バス停。待合所の建物はありませんが石彫りのシーサがいます。

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琉球石灰岩で作られた魔除獅子。かわいい
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かなり古いものらしい

住所的は南城市大里大里ですが、この辺りの集落は「南風原区」という場所なので「南風原」バス停のようです。
うるま市(かつての中頭郡勝連町)にも南風原という地区があり、「南風原」「上南風原」「南風原入口」と、なんと三つも「南風原」と名のつくバス停があったりします。
ちなみに島尻郡南風原町で「南風原」のつくバス停は「南風原町役場前」のみ。

中北部にはもっと個性的なものがある

南城市を中心にバスの待合所をご紹介しました。
今回はよく見るタイプのものが多かったのではないでしょうか。

まだまだ南部には個性的な待合所がありますが、中北部にもかなり個性的なものがあります。
こちらもまた集めてご紹介しようと思います。

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