沖縄の薬用植物は骨折に効果があるのか

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「沖縄薬用植物薬効全」という沖縄の薬草をまとめた資料がある。沖縄の薬草は骨折に効果があるのか、試してみた。

沖縄の薬用植物をまとめたものを見せてもらった

先日、沖縄市立郷土博物館で興味深い資料を見せてもらいました。


恩納村博物館から提供を受けたそうです

それは多和田真淳という人が書いた「沖縄薬用植物薬効全」という手書きの資料で

色々な病気にどの草木が効果があるのかをまとめた内容になっています。症状も「風邪」みたいな割とメジャーな病気から


チブスにはウメ

チブス(チフス?)とかアメーバ赤痢とか何だかすごい病気まで様々な症例とそれに効果がある薬草がまとめられています。調べてみると多和田真淳さんは植物研究者であり、沖縄考古学の草分け的な存在の方だったそうです。

で、いずれ風邪でも引いたときに「本当に薬草が効くのか」みたいなネタをやろうと思っていたのですが

先日「宮古島に凄いパワースポットがあると聞いて行ってきました」記事を書いてくれたayaさんの旦那さんがバイクで事故って右親指を粉砕骨折したということを書かれていたことを思い出しました。

骨折…骨折に効く薬草は書いてあるのでしょうか。ちょっと気になって調べてみると…


薬草の万能さよ

普通にありました。

というわけで本日は「沖縄薬用植物薬効全」を元に沖縄の薬草が骨折に効くのか、検証をしてみたいという記事でございます。

 

骨折にはヤマモモ、打撲にはガジュマル

「沖縄薬用植物薬効全」によれば骨折に効くのは「エノキマメ」「キュウリ」「クチナシ」「シラン」「フウテンソウ?」「ヤマモモ」の6種類。

この中から沖縄で手に入りそう、かつ沖縄っぽいものを探します。

というわけでヤマモモの木です。

「沖縄っぽいもの」で「ヤマモモ」のチョイスに首をかしげる方もいらっしゃると思いますが、その昔沖縄市の越来、山内、諸見里あたりは「モモ山」と呼ばれてヤマモモの産地として有名だったのだとか。宜野湾あたりから若い女性がヤマモモを仕入れて那覇あたりまで売りに行っていたのだそうです。このヤマモモ売りは夏前の沖縄の風物詩だったのだとか。

ヤマモモの葉をゲット。

分かりにくい写真で恐縮ですが、ヤマモモの実も実っていました。

ヤマモモの葉を手に入れたのですが、1種類だと心元無いのでついでに打撲に効く薬草の中から

ガジュマルをチョイス。これも沖縄っぽいですよね。

同じく葉っぱを拝借いたします。

これで準備はOK。さっそく粉砕骨折をしたAyaさんの旦那さんのところに向かいます。

 

薬草は本当に効くのか

というわけでAyaさんの旦那さんの登場です。バイクで事故って右親指を粉砕骨折、現在は松葉杖の生活です。右親指の骨折以外に腕も打撲しているそう。今回の検証にもってこいですね。

しかし、ここで(最初からなんとなく分かってたんですが)問題が。「沖縄薬用植物薬効全」には病気の症状とそれに効く薬草が書かれているのですが、この薬草をどのように使えばいいのかは書かれていないのです。

まぁ骨折と打撲なので多分塗る系なんだと思います。とりあえず葉っぱをミキサーで細かくします。

左がガジュマル、真ん中がヤマモモ、ガジュマルとヤマモモだけだと効果がよく分からなくなりそうなので比較用に一番右はキャベツを用意しました。

ガーゼに細かく砕いた葉を乗せて

患部につけてもらいます。どうですか?効いてますか?

感想を伺うと、ガジュマルもヤマモモも割とひんやりして気持ちよいそう。湿布代わりにはなるんじゃないかとのことでした。しかし最もひんやりして気持ちいいのはキャベツだそうです。…キャベツかぁ。

万が一患部に塗りつける方法が間違っていた時に備えて葉っぱを煎じてみます。

ヤマモモ
ガジュマル

ヤマモモは青臭い雑草味。ガジュマルはちょっと薬用茶っぽかったです。まぁこれは本当に効果を実証するのが難しいところですけど。

さんざん実験を行って、あとは2-3日これで過ごしてもらってその効果を確かめてみることにしました。それでは宜しくおねがいします。

 

沖縄の薬草、その効果とは

3日後、Ayaさんの旦那さんからレポートが送られてきました。


割と湿布には使えたそうです。

2日間、ヤマモモとガジュマルの「湿布」を試しました。葉っぱの水分が少ないので、ヒンヤリした状態は1時間ぐらいしか保ちませんでしたが、とにかく材料はタダなので、取り替えまくりました。

湿布と比べたメリットは、肌にやさしくかぶれないことと、お金がかからないことです。

デメリットはどうしても湿布よりは効き目が弱いこと、砕いた葉っぱが乾いたら散って掃除が面倒くさいことです。

今回試た中では、ダントツで①キャベツ、かなり落ちて②ヤマモモ、③ガジュマルでした。ネットで調べたらキャベツは薬効がかなりあるらしく、納得。ヤマモモとガジュマルの葉は、水分の保有量がそのまま順位になった感じです。もし、ガジュマルが柔らかい新芽だったら、順位が逆転していたと思います。

妊婦が普通の湿布をすると、胎児に悪影響も出るらしいので、氷で冷やすほかに、軽い打ち身ぐらいなら、葉っぱの湿布も選択肢に入れていいんじゃないでしょうか。

まぁ骨折に効いたのかは分かりませんが、湿布代わりくらいにはなるようです。みなさんも是非骨折にはヤマモモ、打撲にはガジュマルを…!

 

 

 

…と、ここまでいつもの記事なのですがこの話には後日談がありまして。

先日図書館に行ったら、「沖縄薬用植物薬効全」を書かれた多和田真淳さんの本を見つけたのです。こちらの本は単なるメモ書きではなく、各薬草の使い方もきっちりとまとめられている内容になってまして、

ヤマモモは実を果実酒に。

ガジュマルは皮をクスノキと黒糖で煮込んだものがそれぞれ打撲に効果有りなのだそうです(ヤマモモの薬効には骨折の記載は無かった)。

うん。この記事で最後に言いたいことは下調べって大事だなぁということです。この実験につきあって頂いたAyaさんの旦那さんにはなんと顔向けしていいのか分かりませんが、ご協力ありがとうございました!と言っておきたいと思います。なんかすみません。

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