2016.02.26

真冬の昆虫採集に行ってみた!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
毎回マニアックな展示で有名な沖縄市立郷土博物館の今回の展示は「小蛾類の世界」。ガを捕まえるライトトラップの現場などを交えながらその魅力を伝えたい。

沖縄市立郷土博物館は、図書館、芸能館を併設した沖縄市文化センター内にある博物館で沖縄市の文化や自然に関する数々の資料が展示されています。DEEokinawaの記事では
罠で捕らえたプレコをおいしく食す
アフリカマイマイは美味しく食べられるのか
謎の民具「トゥイヌクチ」で椿の油を絞ってみた
幻の料理、カニ豆腐を作ってみる
などでも登場しているのでご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

そして沖縄市立郷土博物館の展示は毎回「罠展」だったり、「害虫展」だったりと予想の斜め上をいくマニアックな内容で有名です。

そんな沖縄市立郷土博物館が満を持して開催する今回の展示が…

「小蛾類の世界」。なんて地味マニアックな展示なのでしょうか。

というわけで本日は沖縄市立郷土博物館の「小蛾類の世界」の表側と裏側をご紹介することで、皆さんに沖縄の小さなガの魅力を伝えられればと思います。

 

これが「小蛾類の世界」だ

それではまずは「小蛾類の世界」の展示内容をざっくり紹介していきたいと思います。

展示内容は300以上の小さなガ! 小さなガがテーマの展示会は日本初だそうです。

蛾の視力検査、わりと楽しい。
ガのバッジ、クイズに正解するともらえる

今回の展示では沖縄にただ1人の小さいガの研究者で、すでに新種もたくさん発表しているという小さいガのエキスパート、寺田剛さん自身も展示するという斬新な試みも行っています。


研究者をそのまま展示するという試み

ちなみに寺田さんは罠で捕らえたプレコをおいしく食すでめちゃめちゃ綺麗にプレコを捌けるという特技を持っていることが判明したそうです。

寺田さんに展示を案内もらったのですが「ライトトラップ」という、光を使って飛んでくる虫を集めるワナの説明がありました。博物館ではこのライトトラップを行って毎月欠かさず昆虫採集を行っており、今年で3年目。旧正月で寒いにもかかわらずライトトラップに行くらしいです。

というわけで「小蛾類の世界」の裏側として、真冬の昆虫採集ライトトラップの様子をご紹介したいと思います。しかし、旧正月で取材に行けなかったので代わりに私の旦那に行ってもらいました。以下旦那からのレポートです。

 

ライトトラップの現場からお届けします

というわけでAYAの夫です。

今回の「小蛾類の世界」で展示されている小さなガたちをどのように集めているのか、ライトトラップの様子をお届けしたいと思います。現在の時間は18時半です。


寺田さんのセット。本人は気持ちの問題と言うが、その目は真剣

現場に到着して、ライトトラップの機材の発電機やライトをセットしする博物館のスタッフたち。日が暮れるまでに準備をします。ライトのセッティングはコツが必要なのだそうで、寺田さんがミリ単位でライトの角度を整えています。

ライトを点灯ししばらくすると、来ました! やっと見えるぐらいの小さいガです。なんかちょこちょこ飛んでます。

何か採っているみたいな…・
何とか見えるぐらいのガ

今夜は寒くて体を動かさないと耐えられず、白い布にガが止まるまで待てないので、虫網を振って捕まえていきます。

写真を撮るのも大事な仕事。ガが逃げないように人間が動いてベストポジションをさがす
温度は8.2度!

同じ種類の蛾は採り過ぎず、何種類ものガを採るように気を付けるのだそうですが、正直、よくわかりません。網でガを傷つけないように採るには、力加減も大事なのだそうです。

途中で沖縄屈指の生き物屋の1人である寛之さんから熱いコーヒーの差し入れが届きました!


佐藤さんの差し入れのコーヒーはコンロでお湯を沸かすところから・・・・・・生き返る!

仕事の打ち合わせや佐藤さんのブログ「沖縄生物倶楽部」のここには書けない裏話で盛り上がります。

採ったガは生きたまま小さなビンに。終了は夜11時。この日は50匹以上のガが採れました。沖縄では、冬にしか採れない種類のガもいるため、年間を通しての昆虫採集が欠かせないそうです。

本日の成果
全部中にガが入ってます

展示されている小さなガですが、このような作業を経て採集されているのです。以上ライトトラップでのガの収集をお届けしました。妻に代わります。

 

小さなガの世界は奥が深い。

ライトトラップの翌日、展示室では寺田さんがガを標本にしています。1日で昨日捕ったガを全部標本にするらしく、かなり大変そうですが、本人、けっこう喜んでます。

笑顔で標本作製中の寺田さん
展示中のガ

展示会では、寺田さんが捕まえた、まだ新種として発表されていないガも展示されています。博物館のここ3年の調査では、新種になりそうな昆虫がけっこう見つかってるそうで、これから大変なんだとか。

というわけで、沖縄では年中問わずいろんな生き物がいて、しかも新種になりそうなのがごろごろしていることがわかりました。新種を発表して生物界に名前を残したいという人がいましたら、ぜひ寺田さんに相談を!

これで小さなガの魅力が伝わったかははなはだ疑問な気もしますが、沖縄市の「小蛾類の世界」は3月末までの開催です。地味なようで奥が深い、小さなガの世界、ぜひ覗いてみませんか?

 

ゲストライター

AYA
プロフィール:生まれも育ちも沖縄本島。県民に多い苗字ベスト3入りする苗字だったのに、九州出身の旦那をもったばかりにイチイチ説明が面倒くさい。殺人事件が起こるドラマが好きでしゃべる機械キャラ萌え。
 

Copyright©DEEokinawa All Rights Reserved.
このウェブサイトに掲載のイラスト・写真・文章の無断転載を禁じます。すべての著作権はDEEokinawaに帰属します。

ページのトップへ