金玉判断の謎を追え

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公設市場近くにある「金玉判断」。色々気になるので話を聞きに行ってきた。

読者の方からメールを頂きました。

本日の記事を開いて「おい!下ネタかよ!」って思う方もいらっしゃると思います。いや、違うんです。まだページは閉じないで!順を追って説明させていたします。

きっかけは読者の方からの1通のメールでした。

○玉について教えてください
品がない内容で気が引けるのですが、教えてください。沖縄にはあやしい響きの地名があります。
漫湖…初めて見た時は、なんて読むのかなあ?まさか?やはり、そうですか。
伊武部…うーん?これもまああるかな?
今回気になっているのがこれです(これは地名ではなく、看板です)。何と読むのでしょう?ご存じでしたら、教えてください。

(名前を出していいのか分からないのですが、山部さまありがとうございます。)

で、添付されていた画像がこちらです。


下の090-は携帯番号です。

うん。これ99%キン○マですよね。いや、残り1%の確率でひょっとしたらカナタマさんという珍しい苗字の方がやられているのかもしれません。しかも上には「判断」の文字。

場所は那覇市の公設市場にほど近いらしくこれは行ってみるしかありません。もしもの時に供えて僕はそっと、パンツを勝負パンツに履き替えて現場に向かいました。

 

判断をしてもらう

メールで教えてもらった場所を頼りに場所を探します。

場所は割とわかりやすくて、牧志のパラソル通りをまっすぐ行ってわずか24歩の商店街八軒通りとぶつかる場所です。

あたりをウロウロ探していると

…!

お店を発見しました。開いてます。お店に出ている看板を見ると「水晶判断」という文字が。ということは水晶玉がキャンタマに相当する、ということなのでしょうか。妄想が膨らみます。

と、看板の写真を撮っていると「看板が珍しいのー?」とお店の中から声をかけられました。ええ、まぁ珍しいんですけど。せっかくなので占いをしてもらいながらお話を伺うことにしました。

 

店名の由来が明らかに

とりあえずお店に入って開口一番、一番の疑問を聞いてみました。

― あの…お店の名前なのですが…。

ああ、お店の名前ねー。わたし金城っていうのよ。私はユタをやっていて、今はユタのたまごをたくさん育てているの。だから金城の「金」にたまごの「玉」でこの名前なわけさ。この名前を見て分かる人は分かるはずよ。

…というわけでお店の名前の由来はいきなり判明しました。

県外の方のために解説しておきますが「ユタ」とは民間で霊的な判じごとや拝みをする霊能力者というか占い師的な存在です。沖縄にはノロという祭祀を司る人もいるのですが、こちらはもともとは琉球王朝の役職。ユタ=シャーマン、ノロ=プリーストみたいな位置づけだったと思います。

さて、占いの様子に話を戻しましょう。

金城さんの占いはまず、紙に自分が住んでいる住所を書いてもらうところから始まります。あと聞かれたのは生まれ年の干支と家族構成、家族の干支です。

それをもとに水晶玉に手をかざして、ウチナーグチでなにやらお伺いを立てる金城さん。

まずあなたの住んでいる土地だけど、土地が強いと出ているね。

― 土地が強い。それっていいことなんでしょうか?

よくないね。土地が強いということは、その土地でまだ成仏できてない霊が沢山とどまっているということだね。あんたヒヌカンは持っているの?

ここで再び解説ですが、ヒヌカンとは「火の神」。今でも沖縄では台所に香炉を置いて祀っている家が結構あるようです。

― ヒヌカン。うちにはないですね。あれってホームセンターとかで売ってる香炉で作れるものなんですか?

あい!そんなわけないよ。ヒヌカンは長男だったら家から引き継いで、次男三男は長男のヒヌカンから分けてもらうわけさ。ただの香炉ではなくて、あれはウトゥーシだわけ。祖先にその家の事を報告する役割があるんだよ。わかる?

ヒヌカンの神様はトシノユルーには天に昇ってその家のことを報告するわけさ。大切なものだよ。

ちなみに「ウトゥーシ」とは遙拝のこと。ヒヌカンを拝むことで遠隔の祖先を拝む的な事だと思います。

まぁあなたはナイチャーだし、子供もまだ小さくて大変でしょ。だからヒヌカンを持つのは40歳になってからでいいよ。私にも娘と息子がいるけど、まだ持たせてないよ。

一通り、土地の話が終わって、ルートビアとアセロラドリンク、お菓子を勧められました。次は家族の話だったんですが、割とプライベートなことだったので割愛させて頂きます。

ざっくり内容をお知らせすると

・じゃんじゃん子供をつくりなさい。
・奥さんはしっかり者なのであなたが無職になっても子供は養っていける
・子供は健やかに育つから大丈夫

だそうです。よかった。僕が無職になっても子供は健やかに…!

 

めくるめく、ユタの世界

他にも金城さんが他の宗教はどうなのか、ということで某宗教団体に体験入門した話など記事に書けないことを話した後で話はお店と金城さんの話に。

このお店、なかなか開いてないでしょ?

一 何度か前は通ったんですが大体閉まってましたね。いつ開いてるんですか?

いつもはユタのたまごを連れていろんな場所にいっているわけ。今日はたまたま場所が(那覇市首里の)儀保だったからお店を開けたのよ。明日の御願に線香を作っておこうと思って。

一 色んな場所に行ってるんですね…!

そうよー。ウマリングヮは大変よ。その人にまつわる土地にいって御願をするんだけど、御願は7箇所、ノンドゥンチから始まってニーヤ、井戸など7箇所をまわるわけ。場所によってあったりなかったりする場合もあるけど。離島にも行くよ。宮古だったり、今度は阿嘉島に行くね。

ウマリングヮとはもともと霊感が強く生まれた人のことで、そういった人が自分にまつわる場所で御願を重ねてユタになるらしいです。場所で出てきたノンドゥンチはもともとノロの土地や屋敷があった場所、ニーヤはその集落の草分けの家の跡だったと思います(たしか)。

前は1年くらい店を開けてない時があったんだけど、久しぶりに店を開けたらテレビもラジカセも全部ダメになってて。それからは小まめに店を開けるようにしているよ。

一 結構忙しい感じなんですね

そうね。でも旧の4月と10月は山では御願ができないわけ。なぜだか知ってる?山ではハブが結婚式を挙げているの。ハブは人目を嫌うからその時期は御願はひかえているよ。その時期に山に入るとハブに噛まれるから気を付けなさい。

一 怖っ!

 

判断を終えて

その後は僕の仕事のことなどをちょこちょこ聞いて、占いは終了。お値段は1時間3000円でした。


判断の時の金城さんのメモ書き

というわけで冒頭ですでに明らかになりましたが、メールを送って頂いた山部さん。あの看板の読みはキンタマです。ちゃんと確認しませんでしたけど。

そして僕はDEEの取材以外で全然占いに行かないので、この占いがどうなのかは分かりませんけど普通に色々な話が聞けて充実の1時間でした。気になる方はぜひ行ってみてください。金城さんが割と留守がちなんで電話で予約してから行くのが確実みたいです(しかし携帯番号を直に載せるのはどうかと思うので、まずは看板探してみてください)。

ちなみに去り際に「額は太陽の光を当てた方がよい。あなたは前髪にパーマをかけたらいいよ」とアドバイスを頂いたのですが、すみません。それは勘弁してください。

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