カチスブイがうまくて割と万能だった

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「カチスブイ」という料理をご存じだろうか。冬瓜を二つに割って、中身をくりぬくものなのだが、割とどんなものにでもあうのだ。

冬瓜を豪快に使った「カチスブイ」

沖縄も梅雨が明けて、いよいよ暑くなってきました。こう暑いと冷たいものが食べたくなってきますよね。

そんな皆様に本日ご紹介したいのが冬瓜を使った「カチスブイ」という料理です。このカチスブイですがこの前偶然本を読んでいて見つけたのですが、このように紹介されています。

シブイは煮物によく使われるが、和えて食べると涼を呼ぶ。独特の香りとかすかな甘さは酢の物にすると存在感が増すというもの。シブイを縦二つに割って種をはらい、中に黒砂糖をつぶして入れ酢と水をたす。竹ベラで白い果肉を削って混ぜる。男たちの粗野な料理だがこれがうまいのだという。日盛りの中で一仕事すませた大工たちが輪になってシブイを囲む。それを肴に茶わんの泡盛をぐいとあけながら一日の労をねぎらい、明日の段取りを決める。エイサーのあともこれが格段おいしいという。

『ありんくりんぬちぐすい 沖縄の自然を味わう』金城勇徳著 2002年 株式会社週刊レキオ社

冬瓜を二つに割って、中身をくりぬいて黒砂糖と酢を混ぜるだけのシンプルな感じの料理っぽいですが、スイカをくりぬいて作るフルーツポンチの沖縄版みたいなものでしょうか。


『宜野湾市のエイサー』 宜野湾市青年エイサー歴史調査会著 2015年 榕樹書林

同じように宜野湾市のエイサーについてまとめられた『宜野湾市のエイサー』という本(ゲストライターiwaroさんがとりまとめた本)にも「エイサーを踊っているときに、家の人から接待としてスブイ(冬瓜を削って砂糖をかけたもの)」などが振る舞われたとの記述が見られます。名称は「カチスブイ」「スーウェーグヮー」などと呼ばれていたのだとか。

この話をまわりの人にも聞いてみたのですが、食べたことがある人も知っている人もおらず、おそらくもっと上の世代の方が作っていたけど今はほとんど食べられていない料理になっているようです。と、前置きが長くなってしまいましたが、本日はカチスブイを作って食べてみるという内容です。

 

とりあえず作ってみようカチスブイ

それではとりあえず上記の情報を元にカチスブイをつくってみましょう。

冬瓜を縦半分に切って
種部分を取り除く

まずは冬瓜を半分に切って、種を取り除きます。文献では「竹べらを使って」的なことが書かれてましたが、手元にはないのでスプーンを使って取り除いています。種部分はメロンほどさくっと取れませんが、割と簡単にくり抜けます。

あとはまわりの果肉を削っていきます。

まわりの果肉をある程度削ったら完成。多分金属製のスプーンならもうちょっと皮ギリギリまで削れたのですが事務所に木製スプーンしかないというアクシデントがありましたのでちょっとまわりに果肉が残っています。くり抜いた冬瓜が皿代わりになるので冬瓜さえあればどこでもできそうです。

これに黒糖と酢を入れて混ぜれば出来上がりなのですが、『宜野湾市のエイサー』では「砂糖をかけた」と書かれており酢が入っていないバージョンもあるっぽいので一旦酢は入れずに混ぜてみます。

…なんだか細かい泡が出てきて若干見た目が悪くなりましたが、完成です。10分くらいでさくっとできました。夕食にあと一品…とお悩みの奥様は料理の候補に入れて頂ければと思います(まだ味見してないけど)。


以降写真が斜めなんですが、あんまり気にしないでください。

それではまずは基本のカチスブイ、早速食べてみましょう。

…あ、ふつうにうまいわ。

冬瓜のほのかなウリっぽい味と黒糖の甘みがうまくマッチしてさらっといけます。これはおやつでも行けると思うし、冷蔵庫で冷やしたらもっとうまい。

砂糖のみのバージョンはうまかったので、酢も入れてみましょう。

なんか細かい泡が増えました。ビジュアルは悪くなりましたが…

もっとうまくなった!

黒糖の甘みに酢の酸味を加えることでさらにさっぱりとした味わいに。これを考えた昔の人はすごいし、もっと現代でもみんな食べてみるべきだと思います。文献では大工が仕事終わりに、みたいなことが書かれていましたが疲労回復にもなんだか効果がありそうです。

 

他のもので味付けてもいけるんじゃないか

文献をなぞらえながら作ってみたカチスブイですが、想像以上にうまい食べ物でした。今年の夏はこれを流行らせていこうと思います。

しかし、時は2016年。ひょっとしたら現代では黒糖と酢以外にもうまい組み合わせがあるんじゃないでしょうか。調子に乗っていくつかスブイに合わせるものを用意してみました。コーヒー、レッドブル、そばつゆ、パインゼリーです。

コーヒー

エイサーや大工さんなど身体を使う人達が砂糖をスブイに合わせたのなら、ITの世界に生きる私たちが合わせるものはやはりコーヒーじゃないでしょうか。

…コーヒーはあわない。冬瓜って割と青臭いんですよね。黒糖+酢では全く気にならなかった青臭さがコーヒーでは全面に出てしまって食べられるけど美味しくないものができ上がりました。

 

レッドブル

コーヒーがダメならレッドブル。仕事が忙しい時にはコーヒーかレッドブルを大抵飲んでる気がします。ちなみにレッドブルを冬瓜に注ぐとめちゃめちゃ泡が出てきてビジュアルがぐっと悪くなります。

しかし、味はうまい。まぁ僕がレッドブル好きだというのもあるのですが、ちょっとしつこいレッドブルの甘さを冬瓜が爽やかにしてフルーツポンチみたいな味になりました。IT業種の皆さんにはこの組み合わせがオススメかもしれません。そこまでして働きたくないと思いますけど。

 

そばつゆ

甘いものが続いたのでしょっぱいものでもいけるのか検証してみます。というわけで用意したのはそばつゆ。

違和感はない…けど何かが違う。普通においしいです。おいしいのですが、これはカチスブイとは別のジャンルの料理になってしまった感があります。甘いところてんを食べたいのに三杯酢のところてんが出てきたような感じ。

 

パインゼリー

最後はパインゼリー。冒頭から言ってますけどカチスブイってスイカを丸ごとくりぬいたフルーツポンチの沖縄版みたいな料理だと思うんです。

というわけで本当は缶詰のフルーツ缶とかと合わせたかったのですが、残念ながら最寄りのコンビニで売っていなかったためパインゼリーで代用です。さて、味はどんなでしょうか。

まぁうまいですよね。あまり主張がない冬瓜とフルーツはよく合います。冬瓜の歯ごたえもアクセントになってこれもうまい。小さなお子さんでも喜んで食べてくれそうです。

 

カチスブイの可能性、無限大

というわけで本日は冬瓜を豪快に割った料理、カチスブイについて皆様にご紹介しました。なんか結構うまくいってしまったので、全然オチが思いつかないのですがまぁそんな日もあるということで。

僕もはじめて食べたんですが手軽にできるうえに、本当にうまかったので気になった方は是非試してみてください。そして、色々なものにもあうのでベストな組み合わせを見つけたら編集部にご一報くださいませ。

それでは本日は以上です。

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