2019.05.27

息を呑む!泡盛カクテルが繰り広げる静かで華麗なる闘いを見てきた

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友達から、泡盛カクテルの選手に出場するので見に来てほしいと言われたので行ってみたところ、結構テンション上がったので紹介したい。

きっかけは、友人からの突然の招待

友人「牧さんお久しぶりです。リザンシーパークホテル谷茶ベイで泡盛カクテルのアジアカップが開催されます。選手として、出場します。もちろん優勝するために。ご都合よろしければ観戦いただけますと幸いです。」

週末の過ごし方を思案していた4月の半ば、友人から突然やってきた招待の連絡。


各選手がオリジナルの泡盛カクテルレシピを考案し、舞台上でカクテルづくりを披露する

へー、泡盛カクテルって沖縄のバーや居酒屋ではそれなりに見るけど、まさか国内を飛び越えてアジア圏の大会まで開催されていたのか・・・。

考えてみれば、泡盛の起源がタイや中国の福州と言われていたり、「泡盛」の語源がサンスクリット語との説もあったり、実際今の泡盛はタイ米が原料のものが多いことを考えると、泡盛は沖縄を軸にしたアジアの文化交流に打って付けのツールでもある・・・なるほど納得かもしれない。

出場者は、当然バーテンダーが多いでしょう。
その中で泡盛マイスターの資格を持ってはいるもののごくフツーのリーマンである友人がいかに善戦するのか・・これは見ものだと思い、友人の誘いを快諾したのでした。

いざ決戦の地へ


やってきました会場のリザンシーパークホテル谷茶ベイ

今回のイベントは二部構成。
昼過ぎからの前半は選手権、夕方からの後半はカクテルパーティー及び表彰式。パーティーでは全選手の考案したカクテルを味わえると聞き、これがもう楽しみ!


貰ったチケットなのだが・・・

よく見ると「総務大臣」杯とある。
一枚目の写真やHPには「内閣総理大臣」賞とあったので、ごく短い間に色々とあったんだろうなぁと推察。。


パンフレットを開き、選手一覧を見て走った衝撃

この若さ!!バーテンどころかお酒を飲める年齢なのか!?(※台湾は18歳以上で飲酒・喫煙OK)

・・気を取り直して、出場選手を再確認。
今回の大会には北海道から沖縄までの日本、台湾、ベトナム、シンガポールの4つの国と地域から、合計25名の選手が出場しており、そのほとんどがホテルやバー、飲食店の所属。
友人の所属社名と「白ばら洋菓子店」の2つが紙面でひときわ異彩を放つ。
がんばれ、友人。。


出場選手がずらりと並び、来賓が次々と挨拶を述べていく

審査員にはマイスター協会やバーテンダー協会の重役が名を連ねる中、

司会「ショートカクテル部門審査員、MONGOL800の高里悟さま!」

なんとモンパチのドラマーが審査員に!

普段のラフな格好しか見たことがなかったんですが、今回は紅型模様を大きくあしらった黒いジャケットを羽織り、少しよそゆき仕様。貴重なお姿を拝見できました。
 

いざ、競技スタート!!

開会のセレモニーも終わり、舞台上の選手たちが退場すると、カクテルを製作する用意一式と共に再度舞台上に登場する選手2名。


今回披露するカクテルの名前と込めた意味、意気込みを一人ずつ発表すると、


静かだが手に汗握る闘いの火蓋が切って落とされた

いや・・・
想像はしていましたが、この競技はシェイキングや器具を扱う音以外はほぼ無音で、その分緊張感がすごそうです。
観客席で見ているこちらも、選手の一挙手一投足を固唾を飲んで見守ります。

ここで、今大会のルールについて大まかに記しておきましょう。

【レシピと製作】

  • 披露する作品は、スタンダードカクテルに酷似せず、未発表作品に限る。
  • ベースとなる泡盛の銘柄は、沖縄県内45酒造所2組合の琉球泡盛を使用すること。
  • ベースとなる泡盛は30ml以上使用すること。
  • 入手困難な素材や著しく高価な素材は使用しないこと。
  • シェーク(シェーカーを使う)、ステア(氷を使い冷やす、混ぜる)、ビルド(混ぜるだけ)、ブレンダー(ミキサーを使ったフローズン)いずれかの実技にて製作すること。
  • 製作時間はショート4分以内、ロング5分以内。

【審査方法】

  • 作品製作にあたり、技術、衛生面、着装、態度等を審査対象とする。
  • 作品については独創性、創造性、味覚、商品価値、ネーミング、色彩等を審査対象とする。
  • 審査員は5名、総合点で決定(作品自体の配点が20点、技術や人への配点が25点の計45点)。

 

配点は、レシピや仕上がりそのものより人や技術を見る要素がやや高く、バーテンダーとしての資質が存分に問われる内容となっている様子。
研究職リーマンの友人・・・がんばれ・・・。


元泡盛の女王たちが審査員へ作品カクテルをサーブしていく

今回の出場選手は合計25名。単純計算25杯のカクテルを味わうことになる。
全てを正確に公平・公正にジャッジするためには、相応のアルコール耐性が必要そうですね・・・。


手足の長い選手のシェイキング姿がかっこよすぎて見惚れてしまう!!

見栄えをよくしようとカクテルへの飾り付けが手のこんだものの場合、飾り付けに失敗しうっかり落としてしまうことも。
動きの正確性やスピードも全てが採点対象。ミリほども気が抜けない闘いである。

そしてこの闘い、会場は粛然としていて選手の動きが繊細なだけに、彼らの緊張度合いが目に見えて分かるんです。
仕上げの飾りをする時、飾りを挟んだトングが遠目からでもブルブル震えている場面も。私自身も手で口を覆いながら心の中で「がんばれ!」と思わず応援。


そして友人の登場

ちなみに友人は、86回レシピの試作を行い、毎晩バーカウンターと同じ高さの下駄箱で練習したと言っておりました。
努力の甲斐あってか、動きに乱れもなく、姿勢も所作も美しい(贔屓目)・・・優勝は難しくても入賞はいけるんじゃないか!?

25名の選手全てがオリジナルカクテルを披露し終わった時には、すでに約2時間半が経過・・・あっという間の闘いでした。
 

お楽しみは、競技後のブレイクタイム!

さて、選手が作ったカクテルは順次会場の外に全て展示されていっています。
全てのカクテルが出揃い、観客は我先にと作品の出来に目を凝らしたり、全てを写真に収めようとしたりと、楽しみ方色々。
ここではいくつか気になったものを紹介していきましょう。


タイトル:「Friendship 〜Ties of Asia〜」

残波をベースにピンクグレープフルーツ、マンゴー、たんかんジュース、シークワーサーと沖縄色たっぷり!
そして何より飾りの手の込みよう!ドリンク本体より飾りが高価だったりして!?


「Ruby」

久米仙ベースのこってり系カクテル。器が凝りすぎてストローでしか飲めないぞ、これはすぐ酔いそうだ!!
そして飾りがまた細かい。。


「World Uru」

バタフライピーで青を演出した利山8年古酒ベースのカクテル。
小さな頃に食べた駄菓子か何かを連想させる・・・んが、実は「私達の手でサンゴを守りましょう!」というメッセージ性の高い作品。


「Shima Harvest」

米!?
しかも飲んで驚き、抹茶と玄米茶の風味。考案選手は台湾人なので、台湾と"日本"をつなぐものとして「米」をテーマに使ったらしい。
・・・創作の条件に、「沖縄らしさ」ってあったような・・・。


「King Orient」

国宝である琉球国王の「玉御冠」をイメージして友人が考案した残波ベースのカクテル。
ここで読者の皆さんに飲んでいただけないのが非常に残念ですが、王冠のイメージにしっくりきすぎて驚きがとまりません。。


「Awamori Tea Time」

斬新!!!
どう見てもエスプレッソ!!
しかし中身のほとんどは43度の忠孝よっかこうじ。
恐るべし、その発想力・・・。

選手25名のカクテルをしげしげ眺めながら強く感じたのは、日本人と近隣諸国の方々の感性の違い。
日本人は「沖縄」のイメージを最重要視している雰囲気ですが、近隣の方々はその枠に留まらない自由な発想をしているようです。日本人の繊細さと近隣の方々のダイナミックさの違いを泡盛カクテルを通じて感じたひと時でした。
 

後半はお楽しみにカクテルパーティー!

さて、夕方からは楽しいカクテルパーティーへと突入です。最初のアトラクションは獅子舞と創作エイサーからの・・・

全選手25人による、一斉シェーカー振り!!
圧巻の光景に会場も大興奮!!

本日披露したオリジナルカクテルを味見できるとことで、ここぞとばかりに選手の前を行ったりきたり。


斬新すぎる、パチパチ弾ける駄菓子を砕いて散らしたカクテル

この発想、もちろん考案者は海外の方。
きっとこの方にとって、パチパチ駄菓子=日本だったんでしょうね・・・しかし発想のトび方に舌を巻くばかりで、頭が全く追いつきません。。
 

そしてクライマックスの表彰式へ・・

パーティーも終盤に差し掛かり、いよいよ表彰式へ。
今回用意された賞は全部で12。出場選手は25名のため、ほぼ半数の選手がなんらかの賞を受賞する計算に。
果たして内閣総理大臣賞を手にするのは一体・・・そして友人は受賞なるのか・・・。


ちなみに沖縄は内閣総理大臣賞の表彰式といえど結構フリーダムなのが特徴です


総務大臣賞授与の際は、大臣の名前が読めなくて一瞬授賞式がストップするという珍事も。う・・運営!

そして栄えある内閣総理大臣賞を受賞したのは・・・

この方、ロワジールホテル那覇の平良さん!おめでとうございます!!

こちらが内閣総理大臣賞に輝いたカクテル、「Grateful Sunset」。
残波43度をベースに県産シークワーサーやパイナップルを使用したザ・県産品カクテル。
ロワジールのバーから見えるサンセットをイメージしたものだそうで、つまりオレンジの装飾は東シナ海に沈む太陽ということなんですね。
ロワジールのバー「プラネート」は個人的によくお世話になる場所。慶良間を臨む夕焼けもいつも目にしていたので、私自身も受賞に喜びいっぱい。。
もう一度、本当におめでとうございました!!

今回は泡盛カクテルの選手権である琉球泡盛カクテルチャレンジアジアカップ2019の様子をお届けしました。

・・・今更なのですが、実は泡盛は得意でないため、当初楽しめるか少し心配があったのですが、どの作品も目にも舌にもとても楽しいものばかり。カクテルを作る選手の姿も、その鮮やかな技の見応えだけでなく場を包む緊張感まで、観客も一体になって楽しむことが出来ます。
泡盛カクテルの選手権が次回開催される時には、ぜひまた見てみたい!と思える内容でした。

それと、私にとっては苦手意識のあった泡盛のハードルが少し下がったので、泡盛が不得手という知人を連れていくのもいいかもしれませんね。

ちなみに友人は「沖縄県酒造協会組合理事長賞」を受賞。
本職バーテンダーを相手に堂々健闘しました、本当におめでとう!!

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