2021.01.20

ゴーヤーは干したら甘くなるのか?

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渋柿を干したら甘くなるなら、苦いゴーヤーも干したら甘くなるのではないか?

沖縄で生まれ育った私は、 「ゴーヤー=苦い食べ物」だという固定概念で育ち、 この歳までゴーヤーの可能性を探ることを怠っていました。

ですが、雪が降る岐阜県に移り住んで、 干し柿が吊るしてある光景を見て1つの可能性に気づいたのです。

そうです!
渋柿を干したら甘くなるのであれば、 ゴーヤーも干したら甘くなるのではないか!

渋いと苦いでは違いがありますが、仮説を立てて検証したいと思います。

そもそも甘くなる仕組みは?

まずは、渋柿が甘くなる仕組みを調べてみます、、、

渋柿が甘くなるしくみは、そもそも渋柿の糖度は高く、
渋み(タンニン)が邪魔をして糖度が感じられない状態になっています。
それを干すことで、渋みが唾液に溶けない性質に変化し、 甘みを感じれるようになるのです。

続いてゴーヤーの苦味の原因は、、、

ゴーヤーの苦味は、モモルデシンと呼ばれる成分が原因です。
サポニンと20種類のアミノ酸で構成されている栄養成分です。
(サポニンはサポゲニンと糖から構成される配糖体の総称です)

渋柿と違って、ゴーヤーはモモルデシンという成分が苦味の原因になっているのか、、、

しかし渋柿と同じように苦味を抑えて、その中のサポニンの糖を感じることができれば、 渋柿と同じように、干すことによって甘くなるかもしれません!

甘い期待を抱いて、2つの仮説を図にしてみました。

[仮説その1]ゴーヤーをそのまま干す

ゴーヤーを干すことによって、苦味がコーティングされ、 干し柿のように甘みが感じられるかもしれません。

[仮説その2]タンニンに浸してゴーヤーを干す

もしくは、渋柿に含まれているタンニンに浸して干せば、
奇跡的に渋柿と同じ反応が起こって甘くなる、、、
ことを願って、、、

 

仮説を元に早速準備していきます

まずは渋柿とゴーヤーを用意します

渋柿は皮をむいて、2個1組になるように紐でしばり、
沸騰したお湯に10秒ほどくぐらせます

ゴーヤーは、 「ゴーヤーはどこが苦いのか」の記事で検証されていた通り、 苦いのは粒なので、皮むき?をせず、 湯通しもすぐ腐りそうなので、特に何もせず、 そのままのゴーヤー「タンニンなしゴーヤー」と、タンニンに浸した「タンニンありゴーヤー」を用意します。

ネットで購入した柿渋パウダー(タンニン)
2日間柿渋パウダー(タンニン)にゴーヤーを浸します

 

それでは2週間干していきます

干し柿は20日程度干して完成ですが、 最短では2週間で完成すると聞いて、2週間干すことにしました。

1日目

ぶつからないように間隔を開けて干します

2日目

特に変化はありません

3日目

雪が降りました!
まだまだ変化は見えません

4日目

1日ごとだと変化がほとんどないので、 飛ばしながら経過を伝えていきます

7日目

ゴーヤーは太陽が当たっている面が変色してきました!!
柿は濃いオレンジ色へ変化しています
柿の表面が少し硬くなってきたので、全体を軽く揉みます
ゴーヤーも一緒に全体を軽く揉んでいきます
どちらのゴーヤーもブヨブヨとした触り心地で、変色してきているが、大丈夫か、、、

10日目

干し柿は色が濃くなり甘みが増してる感じになってきていますが、ゴーヤーは太陽が当たっている面がやばそうな色になってきました

タンニンありのゴーヤーの表面は、茶色みがかっていて粒も黒くなり始めています
タンニンなしのゴーヤーの表面は、白くなっており、粒が崩れてきています

最終日14日目

干し柿は10日目よりさらに水分が抜けて美味しそうになっています

タンニンありのゴーヤーは、さらに変色が進みやばい感じに、、、
タンニンなしのゴーヤーもかなり白くなり甘みどころか、そもそも食べていいのか不安に、、、

 

2週間干したのを切ってみた

ゴーヤーが腐ってないかが心配です、、、

干し柿

おぉ~!!甘くて美味しそう!! 初めての干し柿にしては大成功!!

タンニンありゴーヤー

お!! ワタは腐ると赤く変色するのですが、赤くなってない、、、
ってことは腐ってはいない!!

タンニンなしゴーヤー

こちらも中のワタはキレイな色をしています、もしかしてもしかすると、、、甘くなっているかも

 

それでは実食

2週間干したゴーヤーが甘くなっていたら成功です!

まずは、タンニンなしから頂きます

にがっ!?

食感はピクルスのようにシャキシャキしていて、 味はゴーヤーの苦味を濃縮した感じになっています

続いて、タンニンありのゴーヤー頂きます

う、、、
苦味はない!

、、、苦味は感じませんが、青臭さが強烈で甘みは全く感じられない
タンニンありのゴーヤーに少し期待していましたが、苦味のないゴーヤーになっただけでした。
ゴーヤーに甘みは隠れていなかったか、、、

 

ついでにゴーヤーチャンプルを作ってみた

タンニンありの苦味のないゴーヤーで、ゴーヤーチャンプルーを作ってみました。

変色しているところを気にしなければ、普通に美味しそうなゴーヤーチャンプルーです!

それでは頂きます

え!美味しい!!

今回の検証とはずれますが、苦味のないゴーヤーで作ったゴーヤーチャンプルーは普通に美味しい!!

 

まとめ

ゴーヤーは干し柿のように干しても甘くはならない!!

干したり、タンニンに浸けても、そもそもの糖度が低いのでまったく甘みを感じられませんでした。

「やっぱりゴーヤーは苦かった。by higa」
それではまた~!!

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