2014.01.30

沖縄にあるいろいろなお餅

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
正月・旧正月に欠かすことができないお餅。沖縄のお餅には独特なものが数多くあります。

本日は旧暦の12月30日トゥシヌユール(大晦日)です。そして明日は旧正月ですね。正月といえば欠かすことのできないものがあります。それは『お餅』。

本土では蒸したもち米を杵臼でついたものですが、沖縄のお餅は、もち米を石臼で挽いてできる『もち粉』を水でこねて蒸したものが一般的。本土でいう団子や白玉に近いかもしれません。

mochi_01.jpg
行事が多い旧暦の12月から1月20日頃まではお菓子屋さんや餅屋さんは忙しい

街で見かけるあのお餅、いったいどういうものなのでしょうか。

ナントゥー

mochi_03.jpg

正月に食べる餅といえば、本土では雑煮が一般的ですが、沖縄では『ナントゥー』と呼ばれる餅を食べます。ナントゥーは、年頭と書くことからわかるとおり、年の頭、正月に食べるもの。
また正月にはナントゥーの他に、白い餅を赤い餅で包んだ『紅白巻き餅』というのも出回ります。

mochi_02.jpg

ナントゥーはもち粉で作った餅に、黒砂糖と赤味噌、ピパーチ(ヒハツ、ヒパーチなどなど表記ゆれが多い島胡椒)を少し混ぜて作る。
もとは辻遊郭(ジュリ馬が行われる場所)で客のもてなしに作られてきたお菓子で、飾りで付けるピーナッツと白ゴマの見た目が可愛く味と食感のアクセントになります。

うちゃぬく

mochi_05.jpg

うちゃぬくは大中小3つの餅を重ねたもの。写真ではひとつですが、通常はこれを3つ(3段×3列)でお供えします。

先週の24日金曜は旧暦12月24日(クリスマスイブじゃないよ)は、御願解き(ウガンブトゥチ)といい、火の神(ヒヌカン)が天に戻り、家庭で起こった一年間の出来事を神様に報告する日です。この日は屋敷御願を行い、火の神のまわりをキレイに清め、線香を上げ、うちゃぬくや果物をお供えします。
そして旧暦1月4日の、火の神迎えの日(ヒヌカンウンケー)に戻ってきます。火の神様の約10日間の帰省ですね。

タンナファクルーをうちゃぬくの代用にする地域もあるそうです。

白餅・あんもち・黒糖もち・フーチバーもち

mochi_04.jpg

白餅はもち粉をこねただけのシンプルなお餅。法事の定番で欠かすことができません。砂糖が入ったものと入っていないものの2種類が基本。

mochi_19.jpg

四十九日法要には、48個の白餅の上に大きな白餅を1個のせた骨餅というものもあります。49個の白餅は骨の数だと言われ、上の大きな白餅は頭蓋骨とされています。

mochi_07.jpgのサムネール画像
粒あんを入れたあんもち
mochi_11.jpgのサムネール画像
黒糖を練り込んだ黒糖もち

mochi_09.jpg

シーミー(清明祭)や浜下り、お彼岸など行事によって餅の種類も変わることがあります。浜下りではよもぎを入れたフーチバー餅を持って浜に行き海水に浸かります。八重山方面ではフーチバーもちではなく、フーチバーおにぎりのところもあるみたいですね。

トーナチン(きび餅)

mochi_13.jpg

トーナチンとは、タカキビのこと。モロコシ、ソルガムともいう。イネ科の穀物で、見た目はトウモロコシに似ている。噛みごたえのある弾力、コクのある味。ハンバーグなどの挽き肉かわりに利用できるので『ミートミレット』とも呼ばれています。

沖縄ではトーナチンを粉に挽いて、もち粉と半々の割合で混ぜて作るのがこの餅。ムーチーにも使われることがあります。ほんのりと甘く香ばしいけどちょっとほろ苦い大人な味。食感は餅というより『ういろう』に近い。しっとりとした固さがあり噛み切れます。好きな人が意外と多い隠れた人気のお餅なのです。

ムーチー

mochi_14.jpg

DEEokinawaでは何度も取り上げているムーチー(鬼餅)。月桃の葉に包んだ餅のことですね。
DEE的ムーチー祭
美味しいムーチー料理を考える
ムーチーにはどの寿司ネタがあうのか
ムーチーで余った月桃の使い方を考える

mochi_16.jpg

ムーチーの由来については先週のたろうさんの記事が参考になるかと思います。
ムーチー由来の場所に行ってみる

ふちゃぎ

mochi_18.jpg

旧暦の8月15日は十五夜。この日は中秋の名月と呼ばれ(満月の日は少ない)すすきを飾り、月見団子や御酒を供えて月見を楽しむ日ですね。

沖縄では月見団子を供えるのではなく『ふちゃぎ』というお餅をヒヌカン(火の神)と仏壇、神棚にお供えします。
ふちゃぎはその独特な見た目が特徴。小判形に形どった餅に、茹でた小豆をまんべんなくまぶしたもの。小豆の赤色は魔除けの効果があるといわれていて、豆をつぶさずにまぶすことで無病息災を祈願します。

mochi_17.jpg

甘みなどの味を付けていない『ふちゃぎ』が一般的ですが、近年は紅いもや黒糖を混ぜ込んで甘くした『甘ふちゃぎ』も増えてきていますよね。時代とともに変化している餅のひとつかもしれません。DEEで『ふちゃぎ』を進化させようと奮闘したことがありました。

沖縄は年中餅がある

沖縄は餅を食べるイメージがあまり無いかと思いますが、行事が多いので一年中お餅があります。
食べるというよりお供え物で使われることが多いですね。本土では切り餅が売られていることが多く、何かしら調理をしなければならないのですが、沖縄ではすぐ食べることができるのも特徴。

明日は旧正月。ナントゥーを食べてみてはいかがでしょうか。

Copyright©DEEokinawa All Rights Reserved.
このウェブサイトに掲載のイラスト・写真・文章の無断転載を禁じます。すべての著作権はDEEokinawaに帰属します。

ページのトップへ