2015.12.11

国道58号線を行く vol.1

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
沖縄県民にはお馴染みの国道58号線ですが、沖縄県内だけではなく海上国道で県外へと繋がるとても長い国道です。

沖縄の大動脈と称されている国道58号線。起点は那覇ではなく国頭村・奥で、終点が那覇市明治橋。総距離は125km。
ゴーパチと呼ぶ派と、ゴッパチと呼ぶ派に分かれるますね。

kagoshima_58_36.jpg

58号線はアメリカの占領下だったころ、ハイウェイNo.1として整備されたもの。1952年に琉球政府が発足し、政府が管理するようになり、読谷から国頭村・奥までは政府道1号線となりました。今でも58号線のことを1号線と呼ぶ人がいるのはこのため。1972年に本土復帰したと同時に、政府道1号線は国道58号線に指定されて現在に至っています。

この58号線、沖縄県内の起点は国頭村・奥なのですが、58号線の起点はさらに北。鹿児島県鹿児島市から始まり、種子島、奄美大島を通り沖縄本島まで続いています。陸上の総距離は255kmで、海上の約600kmと合わせて855kmに及びます。

このような海を超えての国道は海上国道と呼ばれ、全国に24路線あります。
国土交通省によると、「地上につくられた道路あるいは構造物(橋や海底トンネル)はなくても、フェリーやボートなどによって、道路と道路とを結ぶ1本の交通系統としての機能があると判断できれば、国道と指定しています」とのこと。
でも、奄美大島から国頭村・奥までのフェリーはないので一度途切れてしまうということになるのでしょうか。

さて、これから数回にわけて58号線を南下していきます。まずは始点の鹿児島市から種子島へ。

始まりは西郷どん

kagoshima_58_02.jpg

58号線の起点は鹿児島県鹿児島市山下町にある中央公民館前交差点。鹿児島市立美術館横にある西郷隆盛銅像がお見送りしてくれます。

kagoshima_58_06.jpg
西郷どん。上野にあるものより痩せている気がする
kagoshima_58_07.jpg
モダンな中央公民館

西郷どんの銅像は、鹿児島市出身の彫刻家で、渋谷の「忠犬ハチ公」の制作者・安藤照氏が8年をかけ製作したもの。夜はライトアップされるそうです。
鹿児島市中央公民館は、大正15年に起工、昭和2年に「鹿児島市公会堂」として完成。とてもモダンな建物。

kagoshima_58_05.jpg
始点から
kagoshima_58_04.jpg
おそらく東向けなので朝日通り

kagoshima_58_12.jpg

鹿児島市内の58号線は「朝日通り」という名称が付いています。
地図で見ていただければわかると思いますが、58号線めっちゃ短くて、700mしかありません。

700mも歩きたくない!という方でも大丈夫。「かごりん」というコミュニティサイクルがあり、200円(30分)で借りられます。市内21か所に設置されているサイクルポートにいつでもどこでも借りたり返せたりします。カードも使えるので便利。沖縄にも設置して欲しいけど、すぐ錆びそう。

kagoshima_58_08.jpg
かごりん。便利です
kagoshima_58_09.jpg
クレジットカードが使えるところもいい

借りたいところですが、700mなので歩きます。

 

歩きます

kagoshima_58_11.jpg

58号線ふたつ目の交差点、県文化センター前。さすがに交差点名までは宝山ホールにはならないですね。真っ直ぐ行くと鹿児島港。

kagoshima_58_10.jpg
宝山ホール
kagoshima_58_13.jpg
小松帯刀象

中央公民館の隣にあるのが、宝山ホール。鹿児島県文化ホールですが、ネーミングライツ(命名権)で宝山ホールに。宝山とは鹿児島県にある西酒造が作る芋焼酎の名前。宝山ホールの前に立つ銅像は小松帯刀。薩摩藩家老として西郷隆盛、大久保利通、坂本龍馬などを影で支えていた人物。

kagoshima_58_14.jpg
西本願寺鹿児島別院
kagoshima_58_16.jpg
鹿児島東郵便局

kagoshima_58_17.jpg

西郷どんの顔ハメ。眉毛の位置を合わせましょう。あと黒豚にもなれます。

kagoshima_58_19.jpg

健康マージャン。頭の体操(老化防止)に最適!
どういうことかというと、賭けない(お金)飲まない(お酒)吸わない(タバコ)ということらしい。日本健康麻雀教会というものがあることを初めて知りました。あと、健康マージャンはねんりんピック正式種目だそうです。

 

朝日通り交差点

kagoshima_58_22.jpg

朝日通り交差点は鹿児島市内の58号線で一番大きな交差点。ちょうど半分あたりです。銀行やホテルなどが建っていて、沖縄で例えると久茂地交差点か旭橋交差点あたりでしょうか。

kagoshima_58_20.jpg

交差する道路には鹿児島市電が走っています。

kagoshima_58_21.jpg

沖縄でもLRTなどの鉄軌道を作る計画もありますが、できたらこんな風になりそうですね。

 

残り350m

kagoshima_58_23.jpg

5つめの交差点、産業会館前交差点付近。58号線の標識が汚れているのは排気ガスのせいなのか、火山灰のせいなのか。

kagoshima_58_24.jpg

鹿児島ならではの降灰指定置場。火山が身近です。

kagoshima_58_25.jpg
産業会館と鹿児島ブランドショップ
kagoshima_58_27.jpg
児童図書館。渋い

kagoshima_58_26.jpg

薩摩藩士、五代友厚の銅像。大阪に商法会議所(現大阪商工会議所)を設立し初代会頭に。大阪の商工業の発展に尽力した。
これで3つめの銅像。鹿児島の58号線は銅像ストリート。

kagoshima_58_28.jpg
最後の交差点は泉町交差点
kagoshima_58_29.jpg
会社の建物がカッコいい

終点

kagoshima_58_31.jpg

この交差点の手前で58号線は終点。写真撮りながら歩いてきても20分くらいで歩ききりました。短っ!

kagoshima_58_30.jpg
左奥に見えるのはNHK鹿児島放送局
kagoshima_58_32.jpg
終点から振り返る。泉町交差点から終点の交差点まで40m。ここも短い


沖縄では主要道路の58号線ですが、鹿児島市内ではそこまで大きな道路ではありませんでした。まぁこれだけ短いですからね。ホテルの人に聞いても???となり、認知度が低い様子。ゴーパチはどこですか?と聞いても通じません。

 

種子島へ続く

さて、58号線は海上国道で、種子島へと続きます。種子島へはフェリーかジェットフォイル(高速艇)か飛行機。飛行機だと海上国道を通れないのでフェリーで行きます。

kagoshima_58_38.jpg
種子島行き
kagoshima_58_40.jpg
これが海上国道58号線なのか

kagoshima_58_37.jpg

鹿児島港から種子島の西之表市へ。vol.2へ続きます。

関連する記事

フォローしたらいいことあるかもよ

DEEokinawaの新着記事や裏話、面白写真などが毎日届くかもしれません。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright©DEEokinawa All Rights Reserved.
このウェブサイトに掲載のイラスト・写真・文章の無断転載を禁じます。すべての著作権はDEEokinawaに帰属します。

ページのトップへ