「ちんこすこう」の誕生秘話を聞いてきた

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「ちんすこうの響きはチンコっぽい」。誰もが一度は思ったことだと思うがそれを形にした「ちんこすこう」という商品がある。この商品はどのように生まれたのか。その誕生秘話についてインタビューをしてきた。

君は「ちんこすこう」を知っているか

ちんすこうは琉球王朝時代から作られている由緒正しいお菓子であり、現代においては沖縄土産の代表格といってもいいんじゃないかと思います。で、本日はちんすこうの話なんですが「ウコン」を「ウンコ」と見間違うように、「ちんすこう」を「チンコ」と見間違ったことが皆さん一度はあるんじゃないでしょうか。割とあるあるですよね。

そして、そんなあるあるを形にしたちんすこうが沖縄にはあるのです。


ド直球のネーミング

それがこちら。「ちんこすこう」

キャラクターはアレが出てる
「形はかわいいちんこ型」

局部を露出したキャラクター(ちんすこ坊や)がでかでかと書かれたパッケージもすごいですが、ただのイロモノ商品ではありません。


言い逃れのできないこの形

中に入っているちんすこうもちんこ型です。

さらにはこのちんこすこう、中にはおまけとして「ちんことわざかるた」が入っています。


「濡れ手にちんこ」

…うん。小学生っぽいノリでチンコって言いたいだけな感じもするんですが、全てにおいて何かを振り切った感がすごいこのちんこすこう。いったいどのような経緯で発売されたのでしょうか。本日はちんこすこうの産みの親にその誕生秘話をうかがってきました。

 

ちんこすこうの誕生

それではさっそくちんこすこうの産みの親をご紹介したいと思います。

こちらがちんこすこうを作った鶴田光介さん。沖縄県内の制作会社、株式会社ワンダーリューキューの代表取締役社長であり、広告代理店である株式会社宣伝のソリューション局局長というすごい肩書きです(会社のめっちゃ偉い人)。そんな人がいったいなぜちんこすこうを…!お話をうかがいました。

- 本日は宜しくお願いします。
さっそくなんですが「ちんこすこう」。いったいどんな経緯で作られたんですか?

もともとは僕が所属している株式会社宣伝という会社が行政の仕事をするんですよね。で、その仕事のひとつで「沖縄県観光土産物調査事業」というのがあって、それのプランナーだったんです。この事業では空港や美ら海水族館、首里城なんかで観光客や土産店から出てきた人に買い物袋を見せてもらってそれを記録するというのをやったんです。それに加えて「沖縄の土産物はどうですか」とか「なんでこれを買ったんですが」というのを調査したことがあったんです。その結果、沖縄の土産物に不満を持っている人が多かったんですね。買いたいものがないと。泡盛は重いし、手軽に買えるものはちんすこうくらいしかないという状態で好んで買っている状況ではなかったんです。

というのがあったので、何かあたらしい土産物を作ろうと。沖縄の土産物マーケットはポテンシャルがあるな、と思ったんですね。


2016年現在のラインナップ。プレーン、チョコ、抹茶味の三種類がある

- そこで生まれたのが「ちんこすこう」なんですか?

「ちんすこう」って響き、県外の人からしたらちょっと卑猥ですよね(笑)。そこから入ったんですよ。で、沖縄は出生率が高いじゃないですか。なのでそれにちなんで子宝商品という形で商品を出せばチンコでもOKなんじゃないかと思ったんです。調べてみると沖縄には結構子宝の御利益があるといわれているスポットがあって、そういうのを結びつけてやりたいな、と。

まずは会社に相談したんですが、当時の上司に「やめてくれ」って言われて(笑)。まぁそうですよね。でも、どうしてもやりたかったから趣味でやってみていいですかって聞いて、それは勝手にやりなさいって言ってくれたんです。


開発段階のメモ

ちんこすこうはチンコ型なんですが、さすがに食べ物をチンコの形にするって発想は今まで意外と無くてたぶんそこだと思うんですよね。これをチンコ型にしたということでうまくいったんじゃないかと。

- けっこう試作もされたんですか?

試作も結構しましたね。思いついても作ってくれる所を探さないといけないので、最初はちんすこう工場を見学に行ったんです。で、ちんすこう作り体験なんかをやってみたんですが生地を金型で抜くんです。じゃあ金型を変えればチンコ型もいけるな、って思いましたね。

それで何件かあたってみて、最初に話をもちかけた所はいいね、これは売れるねぇなんて言ってくれててじゃあ箱のデザインも作りますってなったんです。でも、担当者が途中で全く音信不通になっちゃったんです(笑)。なのでしかたないな、諦めようって思ったんですよ。


企画書。これのインパクトもすごい。

でもデザインはあるし、企画書も作っていたので、もったいないなと思ってて。そこに糸満に珍品堂っていう会社があって、そこがとても工場が立派だって噂を聞いたんです。社長さんに電話してみたら、そういう企画ものもうちは作れますよっておっしゃってくれて。

ただ、売れるか分からないし、最初にお金がかかるんですよ。ちんすこうの金型に50万とか。それをどうしますか?って聞かれて会社でやってたら全然OKって言う所なんですがポケットマネーじゃないですか。でもここまできちゃったので、もう払います。やりましょう。と言いました。その時は僕も先方も売れると思ってませんでしたね(笑)。

そういう経緯で販売に至ったんですが、結構出してすぐ売れるようになって、1ヶ月で10,000個売れたこともあったんですよ。今思うと珍品堂さんが企画を拾ってくれたので本当にラッキーだったなぁと。

- すごいですね…!なんかもっと方々から怒られてそうなイメージがありました。

怒られ度合いでいくと怒られないですね。販売して最初の頃は2-3件「ちんすこうを侮辱している」みたいなご意見もありました。でも何の反響もないのが一番怖くて、ネガティブな反響もあってある意味安心しましたね。ちんこすこうみたいなものが許されすぎる社会もどうなんだって(笑)。

Twitterでちんこすこうを検索してもいい反響はあるけど悪い反響はあまりないんですよね。子宝商品ということで、金型は子宝で有名な泡瀬のビジュルで祈願してもらったんです。これで子宝にも貢献できたらいいなって思っていたんですが、実際子供ができました、みたいな手紙やメールも来たりするんですよ。

 

キャラクターとちんことわざかるたについて

- ちんこすこうといえばキャラクターのちんすこ坊やが下半身モロだしじゃないですか

あれもデザインを作る時に色々調べたんですよ。わいせつ物陳列罪とかにならないか、って。知人が言うには赤ちゃんだったら大丈夫だろうと。テレビのオムツのCMなんかでも一昔前は結構でてましたよね。赤ちゃんの局部。そういう理由でキャラクターは赤ちゃんで「ちんすこ坊や」なんです。

ちんすこ坊や
ホームページには「子宝仙人」というキャラもいるがこちらは成人なのでモザイク

ちんこすこうを販売したのが2006年のことで、その頃ってまだゆるキャラって言葉もなかったんですよ。それで、ちょっとゆるキャラが流行りはじめた頃に沖縄代表で結構ちんすこ坊やが載ってるんですよね。今は沖縄もゆるキャラが多いので、わざわざちんすこ坊やに取材が来ることは皆無ですけど(笑)。

実はグッズもあったんですよ。初年度だけ。初年度にとあるお土産屋さんがこれ売れるからグッズを作らせてくれ、と。全然いいですよと。でいっぱい作ったんですよ。でも売れてなかったんでしょうね。最初に作ってそれで終わりでしたから。

- ちんこすこうについている「ちんことわざかるた」。これも当初から構想はあったんですか?

ことわざかるたは販売ギリギリのタイミングでしたね。チンコの形をつくって、箱のデザインもして、子宝祈願もして、おまけくらいは何かあったほうがいいんじゃないかと思って、苦し紛れです。それでも企画は全てをできるだけマックスまで最初でやっておかないとという妙なポリシーがあってやりましたね。

かるただったら一色片面なんでコストも抑えられるし、ことわざって著作権もないのでいけるかなと。1日で45個考えましたからね。

ちなみに今はプレーンなちんこすこうとチョコ味、抹茶味があるんですが、それぞれ入っているかるたのシリーズは違うんです。なので45種類×3ということでちんことわざかるたは135種類あります。

- 割と勢いだけの商品かと思ったら色々と考えた上なんですね…!

 

ちんこすこう今後の展開は

- 2006年に販売が開始されたってことは今年で10年じゃないですか。何か今後の展望はあるんですか?

2006年にちんこすこうが販売になってから、翌年に紅いも味を出したり、さらに翌年チョコ味を出したり、紅いも味が売れないので抹茶味を出してみたり、販促ポップを作ってみたりと時々は手を加えてているのですが、時々ですね。これだけやれたらもっとやるんですけど、会社の仕事もあるんで。でも、ヒット商品ってガッと人気がでて、すぐに忘れられちゃうじゃないですか。だから水面ギリギリのところをずっと行ければいいなと。

あと、今Lineのスタンプは作っているんです。ただやっぱりチンコはダメらしいのでうまい抜け道を考えているところですね。

ちんこすこうですが、売れなくなったら最後にちんすこ坊やの着ぐるみを作って国際通りを闊歩したいと思ってます。チンコ丸出しの着ぐるみでみんなが怒って来る時にはもういないみたいな。最後の炎上みたいなことをしたいですね(笑)。

- なるほど!本日はありがとうございました!

 

意外と計算されたちんこすこう

というわけで本日はちんこすこうの産みの親、鶴田さんからその誕生秘話をおうかがいいたしましたが、いかがだったでしょうか。

インタビュー前は「ひょっとしたらチンコって言いたいだけなんじゃ…」とか思っていたのですが、他にも販売価格の話だったり、商品陳列の話だったりと、実は色々綿密に計算された商品なんだという印象を受けました。これがマーケティングというやつなのかもしれません。

現在ちんこすこうの公式ホームページは更新がないのですが、ちんこすこう公式Twitterは頻繁につぶやきが投稿されています。

 

...やっぱりチンコって言いたいだけなのかもしれません。

 

ちんこすこう
公式ホームページ:http://chinkosukou.com/
公式Twitter:https://twitter.com/chinkosukou?lang=ja
取材協力:株式会社ワンダーリューキュー
http://wonder-ryukyu.co.jp/

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