2017.03.22

沖縄のまじないでものもらいは治るのか?

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ものもらいになった。そんなタイミングでボーダーインクから発行された『沖縄のまじない』という本にものもらいを治すまじないが載っていた。まじないでものもらいが治るのか、試してみるしかない。

もうすっかり前のことのようですが、2月後半に東京で参加したwebメディアびっくりセール。
わたしはちょうどこの頃にものもらいを患ったのです。


目になにやら粒が。

この写真はwebメディアびっくりセール当日の夜。
「目、どうしたんですか?」と初対面の人にたくさん言われたけれど、自分では違和感はあるものの見えないので懇親会で陽気にビールを飲んでいたのです。
で、ホテルに帰って鏡を見たら、たしかに「目、どうしたんですか?」と言わざるをえない状況になっていました。なにこの粒。

沖縄に帰ったら、眼科に行こうかと思っていたんです。
でもね。こちらは2月にボーダーインクから出版された『沖縄のまじない』(著:山里純一さん)の本なんですが、この本の中に「ものもらいを治すまじない」が載っていたのです。

ということで本日は、ものもらいを患ったわたしが沖縄のまじないでものもらいを治せるのかを、約1カ月に渡って奮闘したレポートをお届けします。

手の爪にxをつける

いくつかものもらいを治すまじないは載っていましたが、手始めにもっともやりやすい爪に「x」の印をつけるというのをやります。本によれば

左右の親指の爪が一般的だが、北中城村では、10本全ての指の爪につけるようで、しかも末っ子につけさせるのがよいという。

3兄弟の末っ子であるやんばるたろうさんに、両手の10本の爪に「x」を書いてもらいました。

翌日。
はたして、まじないは効いて、ものもらいは治ったのでしょうか。

治りませんでした。
むしろ悪化した気さえします。

両足の親指の爪に「+」をつける

それから3日たってもものもらいは治る気配がなかったので、次のまじないを試します。

宮古島市宮国では両足の親指の爪に+をつける。「x」と「+」は交換し、転換するから、沖縄で十字を意味するアザカ(魔除けの働きをなす)に通じるものであろう。

10本の手の爪には「x」そして、両足の親指に「+」を書いてみます。

翌日。
はたして、まじないは効いて、ものもらいは治ったのでしょうか。

治らナーイ!

フール(トイレ)にスイジガイを吊るす

それから3日待ちましたがものもらいが治らないので、次のまじないを試します。

患者自身がスイジガイをフールの軒先に吊るして、後ろを振り返らずに帰ってくると治るといわれた。

スイジガイは手に入らなかったので、同じく呪物の貝として知られるホラ貝をトイレに置いてみました。

翌日。 はたして、まじないは効いて、ものもらいは治ったのでしょうか。

治らない。
まぁ、いろいろ違いましたからしょうがないのかもしれません。

小石を石垣に吊るしておくと、拾った人にうつって治る

トイレにホラ貝を置いて3日待ちましたがものもらいが治らないので、次のまじないを試します。

竹富島では小石を1つ拾って糸で縛り、道端の石垣に吊り下げておくと、それを拾った人に「ものもらい」がうつって治る

近くに石垣がなかったので、打ち合わせで訪れた友人の会社の塀に吊るしてみました。
吊るしたはいいけど、だれも拾ったりしないだろうなーと思っていた数分後。
用事で外出していた社長が、小石を手にして帰って来ました。

「いや、風の谷のナウシカの虫笛がある!と思って」と社長。
だからって拾って帰ってくるなんて、こどもかな?

はたしてまじないで、ものもらいが社長にうつって、わたしは治るのでしょうか。

治りませんでした。
社長に聞いてみてもものもらいにはなっていないよう。

ショウタツの葉の裏に「x」を刻みばらまくと、葉を踏んだ人にうつって治る

社長にはものもらいはうつらないし、わたしもものもらいが治らないので、次のまじないを試します。

宮古ではショウタツの葉の裏に誰にも見られないように「x」を刻み、それを何枚か夜中に道路にばらまくと、誰かがそれを踏み、踏んだ人に「ものもらい」がうつって治る

ショウタツがなかったので、そのへんの葉っぱの裏にxを刻みました。

本では誰かが踏んだら治るようですが、知らない人にうつすのは申し訳ないので、DEEのmycoさんに「ちょっと踏んでみて!」と詳細を言わずに踏んでもらいました。

はたしてまじないで、ものもらいがmycoさんにうつって、わたしは治るのでしょうか。

なお...った?

まじないから1週間

さて、最後のまじないをしてから本日で1週間。
葉っぱを踏まされたmycoさんの目は特に変化はなし。
わたしの目には、人に指摘されるほどではありませんが、まだ少しものもらいが残っています。

というわけで、結論としては
ものもらいがなおったのはまじないというより、時間の経過。だと思います。

でも、まじないのおかげで煩わしいはずのものもらいも、少し楽しかったのでよかったのかもしれません。
まぁ、次にものもらいになったらすぐに眼科に行くけどな!

『沖縄のまじない』は著者が長年にわたりフィールドワークで集めた沖縄のまじない(フーフダや石敢当、シーサーなど)についてわかりやすく書かれた本で、まじない事例ばかりが載っているわけではありません。読めば町歩きがより面白くなる1冊だったので、気になる人はぜひ手に取ってみてください。

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