沖縄ブランド豚肉の味の違いは分かるのか

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
沖縄にはブランドを冠した豚肉が沢山ある。これらの味は食べ比べて分かるのだろうか。

沖縄といえば豚肉をよく食べることで有名です。

スーパーに行けばいくつかの豚肉ブランドの肉が販売されているし、観光客向けの料理店に行くと沖縄在来種であある「あぐー」の料理なんかもよく見かけるわけです。

しかし。しかしですよ?僕個人の話で言えば、豚肉を食べて「ほうほうこの肉は」みたいな感想をもった事が一度もないのです。僕の舌が馬鹿なのかもしれませんし、単純に食べ比べる機会というのがそうそうないのもあるとは思うのですが沖縄で展開されている豚肉、食べてみて味の違いはわかるのでしょうか。

試してみました。

 

沖縄の豚肉を集めてみる

というわけでまずは県内各地のスーパーから豚肉を買い集めてきました。

全6種類です。それぞれの特長を見ていきましょう。

まーさん印

まずはまーさん印の豚肉。このまーさん(「おいしい」の意味)は沖縄県内で生産され、成育された肉にのみ貼ることができるシールだそうで公益財団法人 沖縄県畜産振興公社というところが認定をしているようです。県産豚肉の基本的な感じになるかと思われます。

 

琉美豚(りゅうびとん)

琉美豚はくさみがなく、アクが少ないのが特徴の白豚のブランド豚だそうで、主に県内のイオン系列で販売されているようです。通常の飼料ではなく麦を主体に天然カルシウムの与那国島産化石サンゴ、ヨモギ、ニンニク、海藻、糖蜜などを配合したオリジナルのものが使われているのだとか。
名前が某ブランドに似ているので過去琉美豚からつくるルイヴィトンなんて記事もやりました。

 

ヘルシーキングことぶき

ストレスの少ない環境で、ブレープパルプミール(よく分からないけどブドウ由来のなにか?)を与えて育てられた豚肉らしいです。従来のことぶき豚よりもビタミンEが豊富で、臭みがなく旨味を含んだ上質な豚肉、と説明されていました。リウボウのオリジナルブランドっぽいです。

 

うちなーとこ豚(とん)

コープおきなわの産直豚。植物飼料の配合を増やすことでコレステロール値が低い、ヘルシーな肉になっているとのことです。しかし豚肉のブランド名ってダジャレが多いのは気のせいでしょうか。

 

おきなわ紅豚

開放型の豚舎でオリジナルの配合飼料で育てられたブランド豚肉。ベタつかない甘味のある脂身、臭みのない肉、アクの少ない良質な肉、さっぱりとした旨味などが解説されています。サイトを見ると豚舎には床暖房や冷風機もついてるらしいです。すごい。ちなみにスーパーだとリウボウでしか買えないみたいです。

 

美ら島あぐー

沖縄在来種の黒豚「アグー」を白豚とかけあわせたブランド豚。いい香り成分のオレイン酸が多く含まれており、食欲をそそる香りだと解説されていました。「あぐー」という表記の定義は琉球在来種「アグー」の血液(オス方)を50%以上有することらしく、純血の「アグー」と区別されています。純血の方は生産量も多くなく、価格も高いのでスーパーなどではお目にかかれません。

 

以上、今回用意した豚肉の説明でした。沖縄のブランド豚肉は他にも結構あるのですがとりあえずスーパーマーケットを回って見つけた上記の種類で食べ比べをしてみたいと思います。それぞれの肉は「こまぎれ」を買いたかったのですが、該当する商品が無かったものはそれに準ずるものを買っています(琉美豚は「切り落とし」、うちなーとこ豚は「モモ切り落とし」、美ら島あぐーは「炒め物用」)。

 

豚肉の味の違いは分かるのか

さて、とりあえず用意した豚肉を焼いてみます。

肉の味がわからなくなるといけないので、とりあえず調味料は使いませんでした。

本気で区別がつかなくなりそうなので皿に付箋を貼っておきます。

そして、豚肉を順番に食べてその味について確認していきます。

…本来であれば、それぞれの肉にコメントを残したい所なんですが感想としては「全部豚肉だ」ということ。なかなか手強いです。

しかし、食べ続けているとなんとなく味に違いがあるような気がしてきました。

「まーさん印」を基本として考えると、琉美豚と美ら島あぐーはやや肉の味がしっかりしているように思えます。逆にうちなーとこ豚、ヘルシーキングことぶき、紅豚は後味がさっぱりとしているように思えます。

さらに突き詰めて考えてみた豚肉判別法が上記になります。さっぱりしている方の「さわやか」「淡泊」「甘み」あたりがどれもおんなじように見えますが、ちょっと言語化が追いついてないだけでニュアンスの違いみたいなものを読み取って頂ければです。

わずかな違いな気もしますが、豚肉の味の違いというものがなんとなく分かってきました(というような気になってきた)。

あとは味の話じゃなくて恐縮なんですが焼き加減やそれぞれの豚肉の厚みが若干違ったりしているので、なんとなく判別がつきそうな気がします。

 

利き豚肉に挑戦してみる

最後に集大成として利き豚肉に挑戦してみたいと思います。

最初は「琉美豚」。

「…あぐー?」

次は「うちなーとこ豚」。

「…紅豚?」

というわけで利き豚肉は全く正解できなかったのですが、なんとなくの味のしっかり、さっぱりまでは判別できました。豚肉が薄切りだったのでもっとかたまりだったりで食べればもう少し詳しく判別ができるかもしれません。

 

豚肉の味の違いはある。たぶん。


違いが分からなさすぎて何度も天を仰いだ

沖縄県産ブランド豚肉を食べ比べてみるという本企画でしたが、これは!という違いは僕個人では感じませんでした。しかし、なんとなく味の系統が分かるくらいの違いはある気がします(でも普通の豚肉を「あぐー」といわれて出されても分からない)。

ひょっとしたら全然味が違うよ!という方もいらっしゃると思いますし、こうやったら違いが分かるよ!という方もいらっしゃるかもしれません。皆様のご意見、お待ちしております。

しかし、これだけ沢山のブランド豚肉があるのって多分沖縄だけだと思うのです。食べ比べてみることで新たな発見があるかもしれませんし、お気に入りのブランドが見つかるかもしれません。興味を持たれた方は是非食べ比べてみてください。

月間ベストワースト記事投票実施中

関連する記事

フォローしたらいいことあるかもよ

DEEokinawaの新着記事や裏話、面白写真などが毎日届くかもしれません。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright©DEEokinawa All Rights Reserved.
このウェブサイトに掲載のイラスト・写真・文章の無断転載を禁じます。すべての著作権はDEEokinawaに帰属します。

ページのトップへ