恩納村のもてなし料理「恩納タコ」を作って食べよう

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恩納村に「恩納タコ」というもてなし料理がある。古くから伝わる料理ではあるのだが、その認知度があまりにも低い。今回は恩納タコの認知度向上の意味を込めて、作り方と美味しさをレポートする。

もてなし料理の恩納タコが食べたい

皆さん。タコ食べてますか?

刺身、タコ焼き、タコライスにタコウインナー。タコ料理には美味しいものがたくさんありますね。

しかし恩納村にはひたすらタコを藁で揉んで茹でるだけの料理、「恩納タコ」というタコ料理があるそうなのです。

身が柔らかくなるまでタコを揉むため、非常に手間がかかる料理だそうな。客人が来た時のみふるまわれるような料理であるとのことから、おいしいことは間違いない。

しかしこの「恩納タコ」、2018年1月時点でGoogleさんで調べてみても全く情報が出てこない料理。Googleさんすら知らないマイナー料理とはどんな料理なのか。そして、もてなし料理というからには美味しいかどうかも確かめたいところ。

そこで今回は、沖縄の歴史書と、知り合いの恩納村出身のおばーの知恵を借りて、恩納タコを再現したいと思います。

 

恩納タコの材料

まずは恩納タコの材料を確認です。

タコ

大きめがいいとのことで1m程度の島ダコを用意。糸満道の駅のおさかなセンターで買えます。

わら・すすき

沖縄でわらを手に入れるのは想像以上に難しい。JAに問い合わせたら14〜17kgで1,700円で販売できるけど、小分けで販売はできないとのこと。恩納村出身のおばーに相談したらすすきでもOKらしい。ということで今回はススキを使用します。

時間

結構時間がかかるそうなので、今回は仕事の合間を縫って2時間ぐらいで作る予定。忙しい人は寝る間を惜しんで作ってください。

 

作ってみよう!

早速、恩納タコを作っていきます。

手順1.目の部分と内臓、クチバシを取り除く

内臓はエグいので、初めてさばく場合勇気が必要です。

 

手順2.わらで揉む

タコをわらで揉みます。ヌメりが取れ、完成した時にはキシキシと音が鳴るそうなので、キシキシ音を目指して揉み揉みスタート。

 

手順3.さらに揉む

予定の2時間が過ぎました。キシキシ鳴りません。モッチュモッチュ言ってます。

 

手順4.ひたすら揉む

3時間経過。手が限界。足で揉みます。

 

手順5.喜ぶ

キシッと鳴りました。喜びましょう。

 

手順6.茹でる

すすきをしっかり洗い流したら、大き目の鍋で茹でます。

 

手順7.完成

できました。あとは手で割いて出来上がりです。

 

ただの茹でダコと食べ比べ

赤の皿が普通に塩もみして茹でただけのただの茹でダコ。緑の皿がすすきで揉んだ恩納タコ。すすきで揉んだタコは簡単に割ける一方、ただの茹でダコは固すぎて手では割けず、包丁でカット。すでに大きな違いを感じます。

それにしても見た目がシンプルすぎて、料理と呼ぶべきか悩ましいところ。しかしここまで約4時間の道のりがあったことを考えると立派な料理です。見た目より中身です。人と一緒ですね。

では、ただの茹でダコからいただきます。

タコ味のゴムボールです。でも嫌いじゃない。

 

続いて恩納タコ。

あ、美味しい。例えて言うなら、プリップリでツルッツルのカニカマです。グルメリポートで別の食べ物に例えるのはNGなんでしょうけど、この表現しか浮かばないので勘弁してください。

調べてみると、揉むことで筋繊維が切れて身が柔らかくなり、おいしくなっているとのこと。ちなみに洗濯機で回すだけでも同じように柔らかくできるそうで、忙しい人はこちらを試してみてもいいかもしれませんね。洗濯物に臭いが移るそうですが、おいしいタコを食べるためなら我慢できますよね。私はやりませんが。

というわけで、恩納タコの作り方と美味しさは伝わりましたね。恩納村出身のおじーおばーに作ってあげるときっと喜ばれるはずですよ。是非チャレンジしてください。

もう朝の5時。さぁ片づけようか。

あぁもう眠りたい。

 

ゲストライター

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和田 陽
20012年に来沖した長崎と大分のハーフ。フリーでライターしてみたり、編集者してみたり、草を食べたりしている。雨でも傘を差さない、25度以下は寒いと言い出す、クリスマスに蚊に刺される、中身はすっかりうちなんちゅ。
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