組踊かるたを作ってみた

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「百人一首の沖縄版を作りたい!」という思いつきから、沖縄の伝統芸能・組踊(くみおどり)をテーマにかるたを作ってみました。旧正月の遊びにいかがですか?

はじまりはささいな一言から

去年の暮れのこと。職場の人たちとお茶をしている時に、長野県出身の先輩が「正月といえば百人一首!俺は小さいころ強かったな〜」と言いました。それに対して沖縄県出身の先輩が「私は百人一首をやったことがないです。もしかしら沖縄にはないのかも?」と。ないならば、作ってみようではないですか!ということで、沖縄版百人一首プロジェクトははじまりました。

そして、百人一首といえば和歌、沖縄でいうと琉歌、琉歌といえば組踊でしょう!という少々強引な手順をふみ、「組踊かるた」を作ることになったのです。

※組踊ってなあに、という方はぜひ、文化デジタルライブラリーをご参照ください。
※最近は沖縄県内の学校でも百人一首をしているそうです。世代によるのかもしれません。
 

ひたすらミーティングをする

作る過程も楽しくしたい!ということで、誰でも参加できるミーティングを2回開きました。

karuta01.jpg

先行研究として、既存のかるたで遊んだり……。

アイデアを出し合ったり……。

あとはポルカというクラウドファンディングアプリで、お金を集めたりしました。
たくさんのご協力ありがとうございました。

 

二夜漬けで製作

約3ヶ月にわたって各方面からアドバイスをいただき、ありがたいなあと思いつつ、やはり動き出すのは直前になりがち……。一夜漬けならぬ二夜漬けで、かるた製作をしたのでした。

まずは、既存の台本から文章を抜粋する作業。
組踊で出てくるセリフや琉歌を、百人一首さながらに上の句と下の句に分け、読み札には上下どちらも、取り札には下の句のみを書きます。

例)
読み札:わぬや中城 若松どやゆる みやだいりごとあてど 首里にのぼる
取り札:めでいぐとぅあてぃどぅ しゅいにぬぶる
                        (執心鐘入より抜粋)

「執心鐘入」「二童敵討」「手水の縁」というメジャーな3作品の中から選びました。

深夜になって、組踊の修行を積んでいる実演家の方たちも、助っ人にきてくれました。ふりがながあっているか、抜粋した文章に間違えがないか、というチェックは台本を全て暗記している彼らにしかできません。


セリフを言っている役柄をイラストに。

次は、完成した原稿をカードに印刷して、イラストをつける作業。
「沖縄版百人一首」なので、もちろん札は100種類。読み札と取り札を合わせると200枚です。イラストは一枚一枚描く予定でしたが、早々にあきらめてコピーアンドカットアンドペースト。

頭にのせているのは手作りハチマチです。
組踊が生まれた琉球王朝時代に、お役人さんたちがかぶっていた帽子です。深夜のテンションというやつです。


猫も巻きぞえにされました。

そうこうしているうちに、遊ぶ日の朝!
取り札100枚・読み札100枚がなんとか完成しました!
 

いざ、遊んでみる!

せっかく作ったのですから、みんなで盛大に遊びます。「組踊かるたで遊ぼう!」と称したちょっとしたイベントを、首里公民館をお借りして開催しました。百人一首よろしく、旧正月恒例の遊びにしたいということで、その時期に。

当日は、遊びに来てくれる人がいるかなあ〜とソワソワしていましたが、思った以上にお客さんが集まりました!

夜を徹して作ったハチマチを参加者みんなでかぶって、

気分は首里城のお役人!

ちなみに、お手つきをしたらハチマチを一回取らなくてはいけないルールです。

読み手は、組踊実演家の仲嶺良盛さん!
プロのセリフや歌を聴きながら、かるたに興じるという贅沢すぎる遊びです。

暗記するほど組踊を愛している人は、上の句が読まれた時点で札を取ることができます。あまり組踊を知らないという人は、下の句が読まれてから必死に探すほかありません。
文章ではわかりにくいので、ぜひ映像でご覧ください!


「二童敵討」より、どきどきのラストシーンのセリフです。


歌の札も少し入っていて、琉球古典音楽ならではのスローテンポゆえに最後まで読む(歌う)と3、4分かかる札もあります。

組踊をよく知る人も、あまり知らない人も、楽しい時間を過ごすことができた……と思います!

製作者の私は、4枚しかとれませんでした。結果は残念ですが、ほとんど「銘苅子」の札だったので、この演目がますます好きになりそう!

こんな感じで、参加者の皆さんが組踊への愛を深めてくれたら幸いです。
 

最後にひとこと

とても楽しかったので、また来年の旧正月もやる、予定です!
興味を持たれた方はぜひ参加してください。
(流行して製品化したりしないかなあ……という希望を込めて。)

主催:ウザシチ
協力:Okinawa Dialog

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