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『通り』を歩く vol.2
沖縄に数多く残る昔ながらの商店街や社交街。
表通りから一本入るとそこは独特の雰囲気があります。
ちょっとディープな沖縄の『通り』を歩いてみたいと思います。
第一回はうるま市石川の社交街を歩きました。
そして6年ごし(!)という満を持すぎての第二回、今回歩いたのは与那原町にあるオリオン通りです。
交通量の多い与那原交差点からほんの少し南城市向け。
オリオン通りと第二オリオン通りの2つの通りが、国道329号線から南側に向けて2本並行に通っています。
『昭和博物館 〜私はレトロ〜』の館長さんいわく、昔は映画館などもありとても賑わっていたという一画。これまで何度か車で通ったことはあったのですが、レトロな雰囲気の飲み屋が建ち並ぶ独特な雰囲気に、いつかじっくり歩いてみたいと思っていました。
国道沿いに打ち捨てられていた与那原街路図。かなり薄くなっていますが、半分ぐらいは判読できます。
そのなかで、何故かユニクロと書かれた箇所が2ヶ所。
- ユニクロ
- ユニクロ
現在与那原の国道沿いにあるユニフォーム店の『トーエイ』の建物はかつてユニクロだったと記憶していますが、もう一箇所あったのでしょうか。それとも事務所か駐車場かなにか?
なにはともあれ、オリオン通りへ向かいます。
オリオン通り
こちらがオリオン通りの入口。堂々とした看板がついています。
オリオン通りの名前の由来についてはインターネット上では情報が無く、残念ながら分かりませんでした。役場か観光協会あたりに行けば分かるのでしょうか。
与那原から南城市大里方面への抜け道になっているので車通りは意外と多めですが、昼間は歩いている人はほとんどいません。
入口右手の建物は現在、インポート子ども服の店になっていますが、かつてクリーニング店だった面影があります。
通りに入ってすぐ右手にある、木造の味のある建物は『酒城』。山羊汁やそばが食べられるお店のようです。看板の奥に小さなシルバーのドアがあるだけで一切店内の様子が見えず、これこそめちゃくちゃ入りにくい店です。昼間は営業時間外。
少し進むと、こちらも山羊汁推しの店『富士』。映画のポスターが貼ってあります。ちょっと調べてみたところ、いちばん右側のポスター『青春の風 』は、1968年3月に公開された西村昭五郎監督の映画で吉永小百合主演だったようです。右から二番目の『天と地を駆ける男』は1959年の映画で石原裕次郎主演。この時代の映画ファンの店主の店なのでしょうか。
入口のタイルが今ではなかなか見かけないレトロかわいさ
お食事処『月代や』。入口左手のお品書きを見ると、こちらもひーじゃー汁・ひーじゃーそば・ひーじゃーじゅうしーとヤギ推しです。ひーじゃーじゅうしーを出している店はなかなか珍しいのではないでしょうか。
そのお隣はスナック『きまぐれ』。これは外壁が見事な赤瓦でできています。与那原と言えば、以前『【大人の社会見学】八幡瓦工場』でもご紹介したとおり赤瓦の製造で有名。通りのなかでも抜群に目を引く外観です。
割烹っぽくなさ!
瓦屋根がかわいらしい外観の小さなバー
ふらりと吸い込まれたくなる細いすーじ小の居酒屋。黄色い看板が無ければ絶対通り過ぎてました。
『マニラ』と『MA CHERIE(マシェリ)』が入る白くて大きな建物にたどり着いたらオリオン通りのゴールです。数分で歩けるほどの短い通りですが、なかなか濃いお店がぎゅっと集まっていました。
特筆すべきは山羊汁を提供している店の多さ。このあたりでは有名なのでしょうか。入口のドアを開けるハードルの高さは富士山級ですが、いつの日か食べに訪れてみたいと思います。
第2オリオン通り
次に、すぐ近くにある第2オリオン通りも歩いてみましょう。
オリオン通りの入口と比べるとかなり簡素な看板。
オリオン通りと比べると道幅も狭くなっており、車通りも人通りもほぼありません。のどか。
通りの入口シャッター沿いに積まれたオリオンビールが唯一のオリオン通りらしさか
通りを歩いていくと、夜間は数軒のスナックが営業しているようでした。『山小屋』というネーミング、いいなあ。
カラオケスナックと、おでん屋さんも
日本語を覚えたての外国人みたい
わりと入りやすそうな小料理屋さん『たけとんぼ』もあります。
そういえば"従業員募集"ではなく"従業員採用"の看板って、沖縄に来てから初めて見た気がします。これも方言みたいなもの?
第2オリオン通りの突き当たりは階段になっており、オリオン通りの終点から延びる大通りにつながっていました。
見上げるとこの界隈でいちばん背の高いレジャービルが
次はどの通りを歩こうか
というわけで、本日は与那原のオリオン通り、第2オリオン通りの様子をお届けしました。
基本的に居酒屋、スナック街なので、夜になるとまた雰囲気ががらっと変わると思います。山羊汁も含めて、また夜の様子もお届けできればと思います。
ちょっと気になるけど車で通り掛かるだけでわざわざ歩く機会の無い、そんな沖縄県内のディープな通りの表情をこれからもお届けしていきたいと思います。
ちなみにオリオン通りではないですが、国道沿いの老舗『クイーンストア』が閉店していたことがショックでした。
あと県内に何店舗ぐらい残っているのでしょうか。クイーンストアの謎にもいつか迫ってみたいと思います。