自動追尾型「石敢當」を開発した話

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石敢當は沖縄ではよく見る魔除け的なものだが、自動的にマジムンの方を向くように作ればもっと効率的なんじゃないか。

さて、皆様特集の前にお知らせですが、ついにDEEokinawaのリニューアルが完了いたしました。今まで「スマホって何?食べられるの?」みたいな扱いでしたが、このリニューアルからスマホでも割と見やすく表示が変更されますので宜しくお願いいたします。

で、リニューアルの告知でもちらっと書いたのですが、石敢當の話です。

石敢當とは中国由来の魔除けで三叉路に設置してマジムン(悪いモノ)が通らないようにするというやつです(詳しくは石敢當の設置の傾向と対策)。

石敢當の設置のされ方としては三叉路では道と道がぶつかる場所に配されることが多く、直線的にしか動けないというマジムンに相対するようにという意図があるようです。


各角に設置するのは非効率じゃないか

しかし、十字路などでは各角に石敢當が設置されていることもあり、あまり効率的とは言えません。自動でマジムンの方を向く石敢當が開発できればより効果的にマジムンを退けることができるんじゃないでしょうか。

というわけで、本日はエイプリルフールには間に合いませんでしたが自動追尾型「石敢當」を作ってみたという話でございます。

 

自動追尾の仕組みを考える

自動的にマジムンの方向を向く石敢當…言ってはみたもののどうしたらそれが実現できるのか分かりません。

マイコン
モーター

とりあえず「国宝「玉冠(たまのおかんむり)」はイルミネーションになるんじゃないか」「夢の自動天ぷら判別機を作ってみる」で使ったプログラムができるマイコンArduino(アルドゥイーノ)とモーターを用意しました。このモーターはサーボモーターというやつで角度を指定して回転できるというものです。

マジムンを追いかけて、その方向を向くということで何かしらセンサと組み合わせればよさげなんですが、距離を測るセンサでマジムンの接近を感知できても追尾するのは難しそうです。


リアルタイムでの顔の検出。緑の枠が出ています。

そこで目をつけたのがカメラ入力から顔を認識する方法です。パソコンのプログラムでリアルタイムでカメラからの映像の顔を認識するというものがあります。認識された顔の方向に石敢當を向ければマジムンの方向を向く石敢當が作れるんじゃないでしょうか。…まぁマジムンに顔があるのか分かりませんけど。

今回の仕組みを図式化するとマイコンだけでは顔の認識ができないのでパソコンを使う必要があります。図式化すると上の図のようになります。

マイコンにモーターを取り付けて


パソコンにつけるWebカメラ。3000円くらい。

モーターの上にカメラを設置します。


ネットに出てたのサンプルを改変してそれなりのものをつくる。

顔認識についてはopenCVという顔認識プログラムがすでにあって、サンプルも豊富にあるのでネットを参考にしながらプログラムを書いていきます。僕は法文学部卒のど文系なんですが、いつの間にか出来合いのものを変更してそれなりに動くものを作る能力は飛躍的に伸びた気がします。素直に喜べない。

 

石敢當を作ろう

なんか仕組み自体はある程度うまくいきそうなので続いて石敢當を作ります。

薄手のボール紙と石のテクスチャを印刷したものを用意して

ボール紙に印刷したテクスチャを貼り付ければ

石敢當の完成です。

この石敢當をモーターの上に乗せて、Webカメラを設置します。これで自動追尾型石敢當の完成です!

 

自動追尾型石敢當、その力とは

なんだか色々技術的な話で退屈だった方もいらっしゃると思うので、まずは自動追尾型石敢當の基本的な動きを見て頂きましょう。

通常時はモーターが回転して石敢當を動かして顔を探します。めちゃめちゃ動きがゆっくりなんですがモーターの回転角度を大きくするとカメラの画像がぶれて顔認識が外れてしまうので調整した結果、今の速度になりました。

動画が分かりにくいかもしれませんが、僕の顔に緑の枠がついたり消えたりしてると思います。緑の枠が出た状態が顔を検出した状態です。顔が見つかると顔が中央に来るようにモーターの動きを制御して常に顔の方を向くように石敢當が動きます。これでマジムンが来ても大丈夫!

どうですか?皆さん。これが21世紀の石敢當です。


沖縄の怪談という本から。幽霊的なやつ。

さらにその力を試すべく、マジムンを用意しましたが

イラストは顔認識されず。


後ろのやつがマジムンじゃないのか

仕方が無いので


僕が考えるマジムン

僕がマジムンになりきってその効果をもう少し検証してみたいと思います。

それでは自動追尾型石敢當、その力をご覧下さい。

さぁどうでしょうか!素早く横っ飛びするマジムン。その動きも顔認識で石敢當が追い続けます。これは我ながらものすごいモノを作ってしまった…!


一瞬テンションが上がったけど

……。


我に返る

…まぁ僕、人間ですけどね。

 

本当にマジムンを追尾できるのかは分からない

というわけで、自動追尾型石敢當を作ってみるという企画如何でしたでしょうか。

ここまでやって何ですがいくらマジムンの真似をして認識を確かめても、所詮は人間。むなしさだけが残ります。テストで何度か石敢當が全く何もないところで顔検出してその方向を向いていたんですがマジムンを検出してたのか、あるいは単なる誤作動か、それはまさに神のみぞ知るというところでしょうか(99%は誤作動だと思う)。そもそも人間の顔を検出してその方向を向いたら石敢當としてはダメなんじゃないかと。

しかし、残りの1%。マジムンを検出できていた可能性も捨てきれません。…というわけで、DEEokinawaをご覧のマジムンの方でテストをしても良いという方がいらっしゃったらご一報、お待ちしております。

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