2011.03.23

潜入!チャーン鶏鳴大会

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現在沖縄だけに生息するという天然記念物の鶏、チャーン。先日浦添市のとある場所で鶏鳴大会が開催されました。そこはチャーンの世界へ誘う摩訶不思議な都会のエアースポット。

みなさんはチャーンという生き物をご存知でしょうか?

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「ちゃーん!」

ではなくて。

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「チャーン!」

こちらが正解。そう、チャーンとは鶏の種類。
それも沖縄にしか生息していない県指定の天然記念物なのです。

もともとは琉球王朝時代に中国から連れて来られ王族にペットとして可愛がられていましたが、残念ながら原産の中国では既に途絶えてしまったとのこと。
うるま市のウェブサイトで詳しく紹介されています。
 
先日このチャーンの鶏鳴大会が開催されるという情報を新聞で入手し取材に駆けつけました。

ここは都会のエアースポットか

「第23回 南部地区チャーン鶏鳴大会」の会場は浦添市のサンエー経塚シティの隣にある渡久山農園。

ここ1〜2年新しいマンションが続々と建設されている新興住宅地のど真ん中、「えっ、ここ!?」と一瞬戸惑うような場所に鶏舎があります。
そう、エアースポットのようにここだけ昔の沖縄の空気が流れているような雰囲気。

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「ケッケーーーーーッ!ケッ」
「ケッケーーーーーーーーーッ!ケッ」
「ケッケーーーッ!ケッ」

開始時刻の11時には既に26羽の選手が出揃っており、競うように(あ、競ってるのか)威勢よく甲高い鳴き声を張り上げていました。

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チャーン!凛々しいです。

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専用の木箱に入れられて連れて来られたようです。左のは明らかに犬猫用。

鳴き声を採点する

大会進行役の大濱さんにお話を伺うことができました。

・現在県内には4〜500名のチャーン愛好家がいる
・鳴き声の締めの「ケッ」という一声がチャーンの特徴
・その美しい鳴き声をモチーフにして作られた民謡がある
・騒音の問題などもあり都心部や南部よりも中北部のほうが盛ん
・鳴き声の採点には息遣いや肺活量など何項目も細かい基準がある
・これと思ったチャーンしか出場させないので大会は少数精鋭の闘い


「チャーンはね、非常に奥が深い世界なんだよ」
大濱さんのメガネの奥が鋭くきらりと光った気がしました。

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採点表を持った5名の審査員が会場をゆっくりまわり、一羽一羽鳴き声を吟味し採点していきます。
背後から採点表をチラリ盗み見。

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フシイリ・フチアギ・ツィーナギ・ツィー質・形。以上5項目の合計得点で競うようです。
まるで暗号ですが、これが先程大濱さんがおっしゃっていた「息遣い、肺活量」などにあたるのだと思います。たぶん。

奥はプチ動物園

発表を待つ間、渡久山農園の鶏舎の奥を見せていただきました。
意外に(失礼)広大な敷地の中にはさまざまな動物が。

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黒豚。でかい。
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ガチョウ。でかい。
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チャーンのひな。かわいい!
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こうさぎ。かわいい!

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四方八方から鳴き声がしてわりとカオスなかんじ。

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脱走兵その1
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脱走兵その2

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「比嘉さんとこの今年のチャーンは上等ですなあ。」(想像です)
「いやいや大城さんのチャーンもなかなかどうして。ほっほっほっ。」(想像です)


お天気のいい休日の昼下がり、組合員のみなさんはチャーンを囲んでお弁当タイム。
私もさんぴん茶とお菓子のおこぼれをいただきました。

じりじりと照りつける太陽の下、審査発表を待つこと小一時間・・・。
会場のスピーカーからはゆるゆると民謡が流れ始め、あまりにのどかな雰囲気に私は白昼夢を見ているのかと錯覚しそうに。

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「ちょっと!そろそろ審査発表しなさいよ!」(想像、というか私の心の声)

いよいよ審査結果発表

私がぼーっとしている間に2つの檻にぺたりと紙が貼られており、今回の最優秀賞が決定していました。

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最優秀賞はエントリーNo.7とNo.38
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おめでとう!


「ケッケーーーーーーッ!!ケッ!!!」
なるほどたしかに声量たっぷり、ブレが無く澄んだ音、青空に長く響き渡る美声です。

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もちろんトロフィーのてっぺんにはチャーン!

続いて優秀賞も続々と発表されました。
ちなみに私の目の前にいた、賞をもらえなかったであろう味のあるしゃがれ声の子には、心のなかで勝手に【登川誠仁賞】を授与しました。渋いね!

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大会会長 照屋さん
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審査委員長 渡久山さん

閉会の挨拶、講評を経て大会はゆるゆるとお開きに。

チャーン大会、素人が見ても思っていた以上に楽しめました。
鳴き声も勿論ですが、羽の色や模様、顔つき、とさかのかたちもそれぞれ違っていて美しく、愛好家の方々がはまってしまう気持ちがちょっとだけ理解できた気がします。
本当に奥が深いぞチャーン。

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数年後、やんばるに引っ越してチャーンを飼っていたりしてね。
そのときは『大五郎』と名付けてしまいそうなベタな自分が怖いです。

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チャーン!

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