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橋の欄干コレクション Vol.02
欄干(らんかん)は簡単に言えば「橋や建物の手すりのこと」で、沖縄県内にある橋の欄干には結構その地域の名物だったり橋独自の意匠をこらしたものが沢山あります。
以前「橋の欄干コレクション vol.1」というやつを(mycoが)やりまして結構反響もあったので、今回は調子に乗ってVol.2をやってみようと思います。
この前ちょうど沖縄本島の北部に行く用事があったので、今回は沖縄県北部編をvol2としてお届けしたいと思います!
へなん橋 - 大宜味村
沖縄本島を縦走する58号線。大宜味村から国頭村に抜ける途中にある橋です。橋自体はいたって普通です。
橋の名前にピンと来ない方も、この花笠には見覚えがあるのではないでしょうか?なぜこの橋の欄干が花笠なのか、それはよく分かりませんが水色の柱に赤い花笠が映えて見えます。
まずは「へんな橋」。「変な橋」ではなくて、平安名(へんな)だと思うのですが橋の名前もひらがなだったので詳細は不明。読者の方からご指摘受けました。平南(へなん)橋だそうです!失礼しました!
橋の向こう側は海で、なんだかシュールな光景です。
宮城橋 - 大宜味村
これも58号線沿い。大宜味村の宮城島に渡る手前の橋です。宮城島はもともとは離島だったのですが1937年に宮城橋が開通して歩いて島に渡れるようになったのだそうです。
欄干の上に正体不明の丸いものが乗っていて、はじめタンカンとかシークヮーサーかと思ったのですが、それにしてはツルツルしすぎてる気もします。ひょっとしたら何の意味もないのかもしれません。
歩道部分には4種類くらいのブロックが埋め込まれています。大宜味村といえば有名なのは芭蕉布。このピクトは芭蕉布の柄のようです。
塩屋大橋 - 大宜味村
宮城橋を渡って、宮城島から北向けにあるのは塩屋大橋。塩屋といえば旧盆明けの亥の日に行われる無形文化財「ウンジャミ」が有名な地域です。
塩屋大橋が最初に開通したのは1963年のことで、その当時は沖縄県で最も長い橋だったとのこと。当初は銀色の橋だったのですが、景観に合うように赤く塗られ「アカハシ」と呼ばれていました。
この橋はアカハシの老朽化から1999年に新たに作られた橋だということです。
塩屋大橋の街灯。塩屋のウンジャミと言えば爬竜舟(はりゅうせん)が有名ですが、この街灯はその爬竜舟の櫂をモチーフにしているそうです。
歩道にあるピクトはやはり宮城橋と同じく、芭蕉布の文様を表しているそう。
そして、この塩屋大橋には鉄琴が備え付けられています。まぁ私が見たときは一個も鉄琴の板がなかったのですが。鉄琴の横には「ドレミの歌」の楽譜がついてました。
もう一個鉄琴がありました。こちらは「エンドウの花」という曲を演奏できるようです。この「エンドウの花」の作詞者の金城栄治という人が曲を作詞したのが塩屋小学校に在職中だったということで塩屋の集落には歌碑も建っています。
こちらも板がいくつか抜けているのと、バチが無くて演奏できませんでした。残念です。
鉄琴の後ろにある柵に描かれているのはウンジャミの様子のようです。
大保福地橋 - 東村
続いて、東海岸側に行きましょう。ここは東村の大保福地橋。
東村といえば特産品のパインアップルが有名です。というわけで大保福地橋の欄干はシーサー+パインアップル。パイン部分はやちむん(焼き物)で作られているようです。
こちらは反対側。「東大宜味線」の文字が。なんだか手作り感溢れる欄干ですね。
花見橋 -東村
同じく東村にある花見橋。
こちらはもっと露骨にパインです。
ものすごくリアルなパインアップル。なんかシュールな光景です。
東村といえばパインアップルの他にツツジ園が有名です。この橋を通ってしばらくいくとツツジパークに行くことができます。というわけで柵に描かれているのは(多分)ツツジ。
長堂橋 - 名護市
最後は名護市の長堂橋。これは橋の欄干コレクションVol.1をやったときに読者の方から「これも取り上げて!」というご要望を頂いておりました。
この橋の欄干にどっしりと座るこのお方は名護親方程順則(なごうぇーかた ていじゅんそく)。1663年に那覇市の久米で生まれた程順則は66歳の時に名護親方(名護市市長みたいなもの)になり、功績や人徳から名護聖人とも呼ばれた人物なのだそうです。名護博物館にも程順則の銅像が建っています。
これはこれで格好いいのですが、4箇所に同じ人が座っている様は若干違和感があります。
以上北部の欄干コレクションでした
というわけで橋の欄干コレクションVol.2 北部編でした。特に北部の橋となると車で通ることがほとんどなので、見落としていたり、気になっていてもじっくり見る機会がない橋が結構あるのではないでしょうか?
時間の関係上北部といいつつ国頭村だったりまわれていないところもありますので、「こんな欄干がある」「ここも気になる」というところがありましたら編集部にご一報頂けますと幸いです。