ぶち抜き駐車場を愛でる

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「沖縄らしい建築」と聞いて皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。赤瓦、シーサー…色々ありますよね。

そんな皆さんにちょっとうちの事務所の駐車場をご紹介したいと思います。

上の写真でなにかおかしいところに気づきませんか？

というヒントだけで分かった人はすごいと思います。正解は、この駐車場、つい最近までは普通に店舗だったのです。

ある時期に1階の酒屋さんが廃業して、その後1階部分を丸々取っ払って駐車場にした形になります。

駐車場には必用でないであろう、換気扇

1階に店舗があったことに留意して改めて見てみると確かにかつて店舗があった痕跡が見つかります。

現代的な沖縄建築は鉄筋コンクリートで建物が建てられており、もともとあった1Fをぶち抜いて作った駐車場、「ぶち抜き駐車場」を結構多く見つけることができます。

沖縄の風呂屋はどこに消えたのか vol.2のいずみ湯跡

1F部分は駐車場に。銭湯の痕跡がちょっとある

ちょっと他県の状況はあまり知らないのですが、これってかなり沖縄らしいものなのではないでしょうか。

というわけで、そんな「ぶち抜き駐車場」を探して愛でていこう、というのが今回の企画です。

 

ぶち抜き駐車場入門

まずはぶち抜き駐車場の見分け方についてご紹介したいと思います。

上の駐車場、なんだか半端なところに窓が付いています。

天井にも何かがあった形跡が。

さらに入り口には電灯っぽい配線が見えます。

多分店舗として使われていたスペースが、そのまま駐車場になった感じなのではないでしょうか（これでもとから駐車場だったらめちゃめちゃはずかしい…）。

上は店舗名がうっすら残っているもの。床にもご注目ください。一部はタイル敷きになっていて多分このあたりがもともとの入り口だったのだと思われます。

また、入り口部分がちょっとギザギザしている駐車場も要チェックです。

多分もともとあった壁を取り払ったときにギザギザしちゃったのではないでしょうか。

駐車場の一部がタイル張りだったり、妙に間口が高かったりするのも特徴だと思われます。

 

めくるめくぶち抜き駐車場の世界

さて、割と地味な話なのですが皆さんついてこれていますか？ここでは撮りためてきたぶち抜き駐車場についてご紹介したいと思います。

上の写真をご覧下さい。完璧天井がリビングです。よく見て見ると奥の方の引き戸も住宅によくあるやつなので家の痕跡がプンプンしますね。

こちらはどうでしょうか。シーサーと電灯の箇所、明らかに玄関ですよね。たぶん。ちなみにここは2階も家屋としては使われておらず、駐車場の屋根として家屋が使われている贅沢なつくりになっていました。

こちらは珍しい、何かの店舗をそのまま使った二輪駐車場。

こちらは何かの店舗の匂いがするぶち抜き駐車場

天井には蛍光灯跡もあり、いったい何のお店だったのか想像が膨らみます。

 

ぶち抜き駐車場に光を

というわけで、本日はぶち抜き駐車場についてご紹介いたしました。

こういうやつも後付けなのか気になる

沖縄は比較的昔から鉄筋コンクリート造の家屋が多い事、あたりを歩いていてぶち抜き駐車場をよく見ることあたりから、これって「沖縄らしい」建築だと思うのですが、実際はよく分かりません。他県でもこういう事例が多いよ！みたいなご意見があれば是非コメントをいただければです。

また、得意になって「これはもと家屋のはず！」みたいな事を書いてますが、実際に確かめたわけではないので外れていたらすみません。

今はコロナでなかなか外出もままならない日々ですが、落ち着いた暁にはぶち抜き駐車場を探してウオーキングとかはいかがでしょう。

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