2014.10.06

うみそら公園の海底ポストに投函されたハガキを追え!

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昨年の12月、日本で二つ目の海底ポストが設置された那覇市のうみそら公園。このポストに投函されたハガキが家庭に届くまでを追ってみたいと思う。

あなたは沖縄に存在する海底ポストを知っているか

DEEokinawa読者のみなさんは、那覇市内にダイビングとシュノーケル専用のビーチがあるのをご存じでしょうか?

ここは波の上ビーチのすぐ近く、昨年4月27日に供用開始された、波の上うみそら公園。
海と緑の憩いの場として活用される以外にも、BBQの他、毎月フリーマーケットが開かれ、今年は那覇マグロ祭りや沖縄ビーチフェスなど、各種イベントも催されている。

さて、そんなうみそら公園のHPに、昨年12月こんなお知らせが掲載された。

「海のポスト(海底ポスト)」の設置について
生まれ変わった波の上ビーチ ダイビング・シュノーケル専用ビーチに「海のポスト」「海底・海中ポスト」ポストを2台設置いたします。

海底ポスト・・・それは文字通り、海底に設置されているポスト。
知った瞬間、このポストにハガキを投函してみたいという欲求が湧き上がってきました。
はい、もうこれポストに投函されたハガキが、実際手元に届くまでを追うしかないね!
というわけでいざ、波の上へ・・・!
 

期待と不安交じりにうみそら公園へ・・・


ここが公園管理事務所。

やってきましたうみそら公園。
海底ポストにハガキを投函するためには、ここのビーチでダイビングをする必要があります。水深4〜7mほどなので素潜りでも投函できるじゃないか!と思う人がいるかもしれませんが、投函できるのはスキューバダイバーのみです。
公園に登録しているダイビング業者を利用してもいいんですが、今回は取材も兼ねているので直接公園に申し込み。


今回取材応対してくださったマリン担当の加藤さん。色々PRしたいからとかなり饒舌でした。
明朗で面白いお兄さん

--さて、この海中ポストですけど・・・

「あ、うちのは『海底ポスト』だよ。『海中ポスト』という名称もあるけど、うちは『海底』ね。そこんところよろしく!」

ああ、危ない。肝心の取材対象の名称を間違っていました。。


てん!これが海底ポスト投函専用のポストカードだ!!

ポストカードは2枚ワンセット。この管理事務所に入っているNPO法人美ら海振興会に、サンゴを守るための協力金として500円寄付すると、この耐水ポストカードがプレゼントされるというシステム。カードは1枚しか投函できないが、追加で52円支払うことでもう1枚も投函できるようになる。

カードは、つるつるすべすべのふにふにで、とても柔らかく触っていて気持ちがいい。

記念カキコ♪
ジンベイの時同様、今回も妹が助手。せっかくなので追加52円支払って高知の実家に送ってもらうことに。

--ポストは水深何mくらいの場所に設置されているんですか?

「今日は水深約4mですね。この海中に設置されたポストは、日本で二つ目なんですよ。一つ目は和歌山すさみ町の沖合。二つ目がここ那覇市なんです。」

--ポストの設置を提案したのって、どなたなんですか?

「うちの所長だよ!県の『地域資源創出事業』という助成金の公募があって、それに応募したら通ったんだ。和歌山には昔ながらの丸ポストが沈んでいるんだけど、そんなのも参考にしてね。楽しんだ思い出や沖縄観光の思い出が、帰ったら後追いでやってくるっていう事業なんか面白いんじゃないかってことでね。他に絵本やDVDも作ってるんだよ。」

さて、書き終わったらお着替えして、機材も背負ったので、いざダイビングビーチへ!
実は私、人生初のスキューバです。好奇心以上に不安の方が大きかったりします・・・大丈夫かなぁ。

視線の先、写真左側に微かに赤いものが写っています。海底ポストと同時に設置されたもう一つのポスト、海のポストです。
水の影響が少ないような気もしますが、こちらもやはり管理事務所で購入したハガキしか投函できません。注意!

・・・いよいよハガキを携え、海に潜ります。
ポストはもちろん、この都市に存在する海中には、どのような光景が広がっているのでしょうか・・・。
 

ポスト目指して、いざ海中へ向かえ!!

ダブン!


まるで親猫に首根っこを掴まれた子猫のようだ。

実は海辺でダイブ直前のレクチャーを受けている最中、何度もバランスを崩しては海中でバタバタもがいたので信用を失ったのかもしれません。終始首根っこ掴まれてました。

フィンキックのレクチャーも受けましたが、もうどうでもよい。このまま荷物のように運んで行ってもらいましょう。

ここで主に見られるのはソフトコーラルのようですね。各種ソフトコーラルが随所に咲き乱れています。

この一角は、市街地の海中には珍しい枝サンゴが自生しており、この枝サンゴが密集している区域は保護区として立ち入り禁止を示すロープが張られています。

そして、いよいよ・・・。


ついに来たぞ!

待望の海底ポストがお目見えしました。
青い海中にすっくとそびえ立つ赤いポスト。完全に別世界の光景です。


ポストの上に鎮座するシーサーがなんだか凛々しい。

ついに、海底ポストにハガキを投函する時がやってきた。


行ってきます!

ハガキを・・・
イン。

ここは海中、無重力の世界。
ハガキを投函したものの、しばらくは投函口付近でユラユラ漂ってました。もしかしたらポストに吐き出されるんじゃないかと思い、飲み込まれるまでジッと凝視・・・。
 

ここからは通常では見られないハガキの行方を追います・・・!


加藤さんがポストの裏に回った。

「ポストに投函されたハガキを回収してるの、僕なんですよ。もちろん郵便局の職員がここに取りにくるわけじゃありません。」

郵便局の方がここまで取りに来たらなんだかメルヘン☆・・・なんて、それは空想に過ぎなかったのです。「ダイバーが回収する」、これが現実です。


数十秒前に投函したハガキがすぐ出て来た。

・・・って、うちらのハガキしか入ってない〜!?

「実は昨日、ポストの清掃があって、その時回収しちゃったんですよ。だから今日は二人の分しか入ってなかったんだ。多い時には一日30〜40枚は回収するよ!」

だそうです。
おぉん、一瞬びっくりしたじゃないですか。。

さて先ほどから海中の写真を見て、ちょっと濁ってるんじゃないの?と思われた方もいるかもしれません。
なぜかって、私がヘタクソなので砂を巻き上げまくったからなんです、すみません。
海中の様子は、だいたいこんな感じです。
 

もう一言添えると、今日は曇りだったのよね・・・。
 

最後に案内されたのがこちら。

ここではサンゴの植え付けを行っています。サンゴの協力金500円の一部がこのサンゴ再生事業に使用されているということですね。大きく育ちますように・・・。


緊張から解放されて満面の笑み!

無事に海から生還しました。肝心なのはここからです。
回収されたハガキは、屋外のテーブルで海風にゆるりと乾かされた後、

きゅっ。。
ポン!

加藤さんの手により記念スタンプが押されます。


さらに、加藤さんの手により貼られる切手。
ここはせっかくだから、沖縄限定デザインの切手にするとかどうでしょう??

「こうして発送準備の調ったハガキは、那覇市中央郵便局の窓口に持って行きます。そこで記念の消印が押されるんですよ。もし、このポストを利用する人が増えれば、波の上公園専用の消印を作ることもできるんです!コンスタントに1日50人くらいかな?だから利用者が増えるといいですね〜。」

公園専用の消印ッ!これは実現してもらいたい!!きっとサンゴと魚のデザインになることでしょう。


記念スタンプは枝サンゴデフォルメ。

さて、あとは加藤さんがこのハガキを郵便局に持って行って終了です。
最後に少しだけ、お話を伺いました。


右側が最初の話に出て来た、サンゴの大切さを説いている絵本。

「そういえば、琉球放送の番組、島人ぬ宝にこの取組が紹介されて。僕、島人じゃないのに出させてもらったんです(笑」

--あはっ、いいじゃないですか!!そういえば、これまで一番遠くに送られたハガキはどこまで行きましたか?

「海外に送られるものもありますよ!エアメールの場合は100円追加でいただいています。ただ、申告なしに投函されたものは送ることができないので、手元に残すことになってます。」

だそうです。もしこれまでに申告なしで海外宛で投函してしまった方は、この事務所に残っていると思うので、問い合わせをしてみてはいかがでしょうか?

--今後の事業展開について聞かせて下さい。

なんといっても、うちは知名度が低いから!那覇にこれだけサンゴが見られる海があることをもっと多くの人に知って欲しい。だから、広報にもっと力を入れていきたいですね。今回の取材がそのはずみになればいいなぁと思いますよ。」


海底にたたずむ獅子がたくさんの人を招いてくれますように・・・。

そして最後に、管理事務所からお願いです。

「ここの海はダイビングとシュノーケル専用のビーチです。泳ぐことができるのは、事務所に登録している約130の事業者さんと事務所を通してのみなので、勝手に入ってはいけませんよ〜?」

加藤さん、公園管理事務所のみなさん。本日は大変ありがとうございました。
よい思い出になりました・・。

 

翌日。


×海中⇒○海底。ウッカリさん!

仕事から帰ってくると、昨日投函したハガキが届いていました。
ストレスも多い日常の中に、一瞬分け入ってくる過ぎ去りし海中の思い出。これが加藤さんの言ってた「思い出の後追い」なんですね。
沖縄に住んでいる私ですら、見た瞬間はハッとしてしまいました。これが内地から来た方なら、なおさらでしょう。

内地にお住まいの読者のみなさん。そしてもちろん、沖縄に住んでる読者のみなさんも。
ぜひ一度、海底ポストに思い出を投函して、キュンとくる後追い体験を味わってみてください。

取材協力:
波の上ビーチ 波の上うみそら公園
[お問い合わせ]Tel:098-863-7300
http://www.naminouebeach.jp/

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