2025.12.23

【連載】ハブでも分かる!?遺老説伝 Vol.87 妓女と子馬-3

1740年代に琉球王国の歴史書として編纂された『球陽』の外巻である『遺老説伝(いろうせつでん)』。首里政府が各地に命を出して集めたとされるその内容を、漫画でゆるく描き下してみるという試みです。

『ハブでも分かる!?遺老説伝』とは

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『遺老説伝(いろうせつでん)』は1743年から1745年にかけて琉球王国の正史として編纂された『球陽(きゅうよう)』の外巻で、各地の御嶽や行事の由来、珍しい出来事などを首里政府が各地に命令を出して集めたものとされています。

当連載『ハブでも分かる!?遺老説伝』は、"ハブでも分かる" をコンセプトに、原文(漢文)をそのまま読み解くには難解すぎる『遺老説伝』を、沖縄出身の漫画家・吉元あきこが漫画で描き下してみる、という試みです。ただ、本当にハブでも分かるかどうかはハブのみぞ知るので悪しからず。

*当連載の内容はすべて史実というわけではなく、フィクションが大いに含まれていますのでご了承ください。

第87回『妓女と子馬-3』

前回のお話

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妓女と子馬

それである日のことです。
村人達の馬と同じように、広い野原につないで、勝手に草を食べさせていると、誰かの過失(あや
まち)から、野原が火事になりました。。.
折からの風にあふられて、火は見る見る野原一ぱいに拡(ひろが)って、そこにつないでいる馬
は、逃げるに逃げられず、とうとう猛火に包まれて焼死(やけし)んでしまいました。
ところが、不思議なことに、彼の子馬の周囲(しゆうい)だけは焼けずに、馬も元気で威勢よく、
いなないていました。
かけつけた村の人達は、この有様を見て、ただ、アッ気にとられるばかりでした。
周囲は焼け、この馬のいた場所だけが焼け残ったので、そこを今でも「焼け廻地」とよんでいま
す。
その後、この馬は思ったように、走る時は、まるで空を飛ぷように、駿馬(しゅんめ)「御宝瀬馬
」(おたからせうま)として、もてはやされ、その馬の歌まで出来ました。

野国馬(名馬)の後にこの馬あり
御宝瀬馬の前に飛鳥なし

『琉球民話集 全巻 球陽外巻遺老説伝口語訳』 P183より
琉球史料研究会編(1963年)

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