2013.02.19

からぎ茶でおいしく温まりたい

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国頭村特産品のからぎ茶。独特の香りはシナモンに似ている。これを使って温まってみたいと思う。

みなさんは、からぎ茶をご存知でしょうか?

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国頭村の特産品でもある「からぎ茶」

からぎとは「オキナワニッケイ(沖縄日経ではない)」の方言名でシナモンの仲間。その葉っぱを乾燥させたのが、からぎ茶。以前、DEEでも記事に載ったことがありました。

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ティーバッグになっている
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中身はからぎの葉や茎など

ニッキによく似た香りにほのかな甘み、そして少しピリリとした辛さも加わり、独特の風味のこのお茶。
ホットでもアイスでも美味しく頂けるお茶ですが、せっかくなのでもう少しその特徴を引き出せる飲み方はないものかと考えていた時がちょうど寒かったので思いついたのが今回の実験。

”グリューワイン”

今回の実験は、からぎ茶を使ってグリューワインを作ってみようと思います。

で、グリューワインとはなんぞや?

グリューワイン(独: Glühwein)は、ワインと香辛料などを温めて作るホット・カクテルの一種。一般的には赤ワインで作られるが、白ワイン由来のものも存在する。11月中旬から開かれる各地のクリスマス・マーケットでたのしむことが出来る。日本ではホットワインとも呼ばれるが、これは和製英語である(正しくはモルドワイン、英: Mulled wine)。フランスではヴァン・ショー、仏: vin chaud(熱いワイン)と呼ばれる。
赤ワインにオレンジピールやシナモン、クローブなどの香辛料、砂糖やシロップを加えて火にかけ温める。-Wikipediaより

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まずは比較のため本物のグリューワインを購入。シナモン、クローブ、アニスなどのスパイスにオレンジとレモン、そして砂糖ではじめから味付けされています。
レンジや鍋で温めるだけなので(60度くらいに温めるのが良いそう。アルコールが飛んで風味が落ちるので絶対に沸騰させてはダメ)手軽に本場ヨーロッパの味が楽しめます。

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ということで、いざ実験開始。
シナモンの代わりにからぎ茶。オレンジピールやレモンなどの柑橘類の代わりに国頭産のタンカン。砂糖の代わりに波照間島産黒糖を使って作ります。

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赤ワインだけではおもしろくないので、その他に4種類用意。それぞれ作っていきましょう。

基本の赤ワインで作る

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ミニサイズのワイン
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量は150ml

ワインで作るときは少し水で薄めるそうですが、今回はからぎ茶で割りたいと思います。

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お湯にティーバッグを入れて抽出
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うっすら色づく。シナモンっぽい香りが

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お茶を煮だしている間にタンカンの用意

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からぎ茶50ml
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黒糖大さじ1(注:ほとんど投入してしまった後に撮影したので量が少なめですが砂糖は割としっかり入れましょう)

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最後に火を止めてタンカンを入れて馴染ませます

 

白ワインで作る

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白ワインも150ml

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赤ワイン同様に作っていく

 

泡盛で作ってみる

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からぎ茶を先にグラスへ

沖縄でも冬場は泡盛をお湯割りで飲む方をみかけますね(特に年配の方に多い)。
泡盛お湯割りの作り方は、カップに先にお湯を入れておき、そこに泡盛を注ぐのが美味しい作り方だそうです。

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そこに泡盛を投入

出来上がりが60℃くらいになればいいので、沸かしたてのからぎ茶に室温の泡盛をいれて調節します。

ニヘデビールでも作る

続いてはニヘデビール。
ホットビールを作るには、どうやらピルスナーとかラガーではなくスタウトが良いらしいということで、用意したのが「ニヘデビール ブラックエール」。DEEがいつもお世話になっているおきなわワールドの中にある南都酒造所さんが製造しています。

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普通に飲みたい黒ビール

寒いヨーロッパの冬、芯から体を温める飲み物として有名なグリューワインですが、実は、ワインだけでなくビールを温めちゃうところもあるそうです。

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ビール温め中の鍋に直接ティーバッグをイン
 
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黒糖とタンカンもイン

ドイツでは、15世紀ごろからビールにスパイスや砂糖を入れて温めて飲む方法が流行り、今でも冬の寒い日や風邪をひいた時などに、こんな風にビールを温めて飲むのが好まれているんだとか。
もともと常温で飲む種のビールも多い国だけに、熱燗ビールがあっても不思議ではないのかも。

もちろんルートビアでも作る

最後はDEEの実験では欠かせなくなってきたルートビア。

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もともと激甘な飲み物なので黒糖は加えずに、ルートビア+からぎティーバッグ+タンカンというシンプルな組み合わせで。

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ドドンと大胆に。

追いシナモンをする感じでしょうか。

試飲

・赤ワイン

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堂々たる風格
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見た目もまんま

さすが王道・赤ワインベースなので期待を裏切らない味。本物のグリューワインと比較しても遜色ない感じです。
むしろ、甘さを好みで加減できたり苦手なスパイスを省けるので手作りもオススメ。
個性の強いカラギ茶とも、お互いを引き立てあっていてよく合います。
寒い時期、風邪をひかないように予防するのにも効きそうな感じ(注:あくまでイメージです)。

飲みやすさ:★★★★★
温まり度 :★★★★★
酔いやすさ:★★★★☆

・白ワイン

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だいぶ色が付きました。
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夏に冷やして飲みたい(記事の趣旨を忘れてる)

まず最初に鼻に入ってくる香りが爽やか!
グリューワイン(赤)飲んで気をつけてたけどうっかり風邪引いちゃって、鼻も喉もツラい時なんかにもぴったりじゃないかと思いました(注:あくまでも感想)。
赤ワインがカラギ茶とマッチしてたのに対して、こちらはタンカンの香りが引き立っています。
基本的にグリューワインを作るのには安いワインで十分なので、酸味の強い若い白ワインは柑橘系とよく合うはず。
さらに、温めることで酸味が飛び、スパイスやら糖分も加わって全体的にうまくまとまり飲みやすくるというシナジー効果があるのかもしれません。

飲みやすさ:★★★★★
温まり度 :★★★★★
酔いやすさ:★★★★★

・泡盛

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新種の飲み物
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照島パンチではないですよ

最初は泡盛の強い香りが際立つばかりだったけど、タンカンを足した途端に飲み易そうな香りに変わりました。
温かいお茶で割ったことで、全体がまろやかになる効果と上手くマッチしてくれました。
最初の香りと味のギャップを楽しみながら、チビチビとやるのにいいですよ!

飲みやすさ:★★★☆☆
温まり度 :★★★★★
酔いやすさ:★★★★★

・ニヘデビール

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(俺は温められる為に生まれたのか?という叫び)
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コーク?

香りは赤ワインの時と似ていますが、カラギ茶度がMAX!コクのあるカラギ茶という印象。
酸味が飛んで残ったコクと旨味に、タンカンのフレッシュさと甘み、そして黒糖が加わり、なんというか全体的にビールとは全く違う飲み物になりました。
寒いドイツならともかく、ここ南国沖縄でビールを温めること自体普段は全く思いつかないので、鍋に入れて火にかけた瞬間は若干の罪悪感に苛まれましたが、不安を見事に裏切った結果に。

飲みやすさ:★★★★☆
温まり度 :★★★☆☆
酔いやすさ:★★★☆☆

・ルートビア

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今回もお世話になってますルートビア
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実験大好きルートビア

意外にもルートビア<カラギ茶で、強烈な個性のルートビアよりもカラギ茶の風味の方が勝つという予想外な結果に。
ルートビアを煮ることにより糖分が煮詰まり更に猛烈激甘になるので、もしこの記事を見て作ってみた方がいるならば、ティバッグ直接投入方式ではなく、カラギ茶で割って薄めて温めてもみるのもよいかもしれません。
全体的な仕上がりとしては、お酒が苦手な方やお子さんでもイケると思います。

飲みやすさ:★★★★☆
温まり度 :★☆☆☆☆
酔いやすさ:☆☆☆☆☆

なんということでしょう

全部美味しいではありませんか。商品化できそうな気も。
あまり甘くない方がお好みであれば、黒糖を減らしたりタンカンでなくシークワーサーを使ってみるとか。

カラダにいい効能が沢山あるからぎ。色んな工夫で美味しい飲み方がいろいろありそうです。
国頭へお出かけの際は、からぎ茶をお土産に買ってみてはいかがでしょうか。

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