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ここが沖縄の一丁目一番地。「パレットくもじ」を改めて探索してみる
沖縄の一丁目一番地に建つ「パレットくもじ」。沖縄で唯一のデパート「デパートリウボウ」の他に、屋上庭園やシースルーエレベーターなど見どころの多い建物をじっくり探索してみた。
ここが沖縄の中心地「パレットくもじ」
ゆいレール県庁前駅すぐ、周辺には沖縄県庁や那覇市役所、銀行の本店や新聞社、テレビ局などが建ち並ぶ、いわば沖縄の一丁目一番地に位置する「パレットくもじ」。
実際の住所も久茂地一丁目一番地一、沖縄唯一のデパート「デパートリウボウ」が入居する沖縄県民なら誰もが知る大型複合商業施設です。
国際通りの入口、そしてバスやタクシーも多く行き交う場所とあって、観光客や修学旅行生たちの姿もよく見かける場所です。
パレットくもじといえば、この地下1Fから9Fまでを結ぶ象徴的なシースルーエレベーター。
シースルーエレベーター自体は沖縄県内にいくつか存在しますが、この規模のものは勿論ここだけ。
このパレットくもじ、改めてじっくり見てみるとけっこうユニークな造形をしていたり、知られざる見どころがけっこうあるのです。というわけで今回は、パレットくもじをじっくり探索してみたという記事をお届けしたいと思います。
まずは地上エリアを探索
まず注目したいのは、1Fから2Fへと続く大階段脇にある噴水エリア。
噴水と書きましたが、沖縄に移住してきた20年前から一度もこの噴水が稼働しているのを見たことがありません。
そして真っ白な花笠。元々は鮮やかな色彩だったのでしょうか?水中に送水管が見えるので、かつては花笠の頭頂部あたりから噴水が出ていたのだと思います。なんだかハッピーですね。
モスバーガー横の長らく写真屋さんが入っていた場所は、コインロッカーになっていました。場所柄、昔は旅行中に追加のフィルムなどを買い求めるお客さんや、官公庁から写真を現像するお客さんなどが多かったのでしょうが、これも時代ですね。
これもなかなかレアな回転扉。数年前までは動いていたと思うのですが、現在はもう回転部分が動かなくなっていました。
建物の真裏、地下駐車場への入口脇にはひっそりとこんな石碑がありました。かつてはこの場所に学校があったんですね。
2Fテラスには穴場あり
大階段を登って2Fへ。
ずらりとオリオンビールの提灯が並び、毎年夏季恒例となっているビアガーデンが設営されていました。沖縄で都会の雰囲気が感じられる貴重な場所です。
そしてこの壁に大きな仕掛け時計があったのを覚えているでしょうか?
今ではうっすら跡が残るのみとなりましたが、正時になるとメロディが流れ、人形が出てくるような仕掛けだったと記憶しています。
ゆいレール県庁前駅へと続くテラスの欄干には、ヤンバルテナガコガネなど沖縄特有の生き物が描かれた金属パネルが。
さり気なすぎてあまり改めて見る機会がなかったのですが、けっこうリアルで面白いです。
そして妙に存在感を放っている前衛的なオブジェ。なかなか夜間にこのあたりを通ることが無いのですが、電灯のようなものがあるので夜になると光るのでしょうか。
そして県庁側には個人的に超穴場だと思っている、隠れた休憩スポットがあります。
ひな壇状になったテラスにはところどころにベンチスペースがあるのですが、植栽に囲まれてプライベート感があり、ちょっとひと息休憩するのにとても良い場所なのです。
お昼時になると、近隣のビジネスパーソンたちがランチ休憩している姿も。
屋上にあるパレットスカイガーデンへ
デパートリウボウや那覇市歴史博物館などのテナントを抜けて、屋上へと向かいます。
8Fエスカレーター上部の天井吹き抜け部分。円形のエアコンダクトが特徴的です。
9Fからさらに階段で10Fに登ると「パレットスカイガーデン」に到着。2005年から屋上庭園として運用されているようです。
どうでしょう、この景色。植栽はしっかりと手入れされている様子で、ヤシの木やハイビスカス、ブーゲンビリアなど南国らしい植物がたくさん植えられておりとてもいい雰囲気です。時折、目の前をひらひらと飛び交うチョウチョなどの姿もありました。
広いステージもありましたが、活用されている様子はありませんでした。もったいない!
ずいぶん高いところに見えていた「RYUBO」のサイン看板が目の前に。
シンメーナービが植木鉢として活用されているのを見つけて密かに興奮しました。
数年前までは現在の2Fテラス部分ではなく屋上でビアガーデンが開催されていましたが、その名残でしょうか、バーカウンターのようなものもありました。
南側の橋には「パレットくもじ屋上菜園」の看板が。残念ながら関係者(会員?)じゃないと中に入れないようになっていましたが、この先に菜園があるのでしょうか?パレットくもじでは養蜂も行っているということなので、もしかしたら巣箱などもこの先に設置されているのかもしれませんね。
爽快感抜群のシースルーエレベーター
そして記事冒頭で外から眺めていたシースルーエレベーターです。
時計の感じや床のタイル模様もレトロでかわいいですね。
シースルーエレベーター8Fからの絶景。県庁横のカーブした道路部分がよく見えます。
ノンストップで低階層まで一気に下がっていった時は爽快感抜群です。
パレットくもじには住民もいるらしい
ずいぶん前に人づてに噂で聞いたのですが、パレットくもじ内には住宅があって普通に住んでいる人がいる、という都市伝説のような話があります。建物裏手にひっそりと関係者以外立ち入り禁止となっているエレベーターがあるのですが、おそらくそこが住民専用の秘密の入口なのではないでしょうか。いくつかのポストが見えます。
というわけでちょっとした謎を残しつつ、改めて「パレットくもじ」を見直してみました。
パレットくもじ=デパートリウボウというイメージしかない人も多いと思いますが、じっくり探索してみるとけっこう見どころが多く沖縄らしさも感じられるユニークなスポットでした。
猛暑で屋外のお出かけも厳しくなるこれからの季節。皆さんも買い物で涼みがてら、「パレットくもじ」をじっくりと探索してみてはいかがでしょうか。