2014.09.26

【入りにくい店に入ってみた】小料理キヨちゃん ぱんぷきん

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好評のシリーズ【入りにくい店に入ってみた】。すごく入りにくい店構えだけどなんだか気になっちゃうあの店この店、意を決してどんどん踏み入れていこうと思います。沖縄にはディープなお店がまだまだたくさん眠っているのです。

沖縄の街を歩いていて大通りからふらっと路地裏などに入ってみると、営業しているのかいないのかも分からない、ものすごく入りにくい雰囲気のお店に出会うことがあります。
通るたびに気になって興味はあるのに、扉を開けるのにすごく勇気がいるような。

そこにあえて挑戦していくシリーズ、名づけて【入りにくい店に入ってみた】。

第一回:食堂 自流
第二回:カムイラーメン喫茶
第三回:平和食堂
第四回:聚楽苑(じゅらくえん)
第五回:マカビペット店
第六回:お食事の店 ホームラン
第七回:すきやき&おでんハウス 笑
第八回:USレストラン
第九回:宮古島の丼喫茶
第十回:お食事処 栄
第十一回:マイハウス
第十二回:司屋
第十三回:三星レストラン
第十四回:みえばし
第一五回:喫茶スワン

今回は西原町坂田(住所は翁長。坂田って地名は無いんですね)にある、小料理キヨちゃん ぱんぷきんに行ってきました。第四回でご紹介した、すき焼きのお店、聚楽苑の近くにあります。サンエー西原シティへと抜ける坂道の途中にあるお店なので、見たことがある人もいるのではないでしょうか。それでは勇気を出して入ってみましょう。

過去1,2を争う入りにくさかもしれない

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県道38号線を329号線へと下る坂道の途中に怪しい看板があります。

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お店の外観。飲食店っぽさはあまりありません。むしろ廃墟っぽい

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店内の電気は点いていませんが、入り口だと思われる場所は点いています。

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振り返るとこんな感じ。蚊が多い。

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もしかして、お店は畳んでしまって看板だけ残っているのでしょうか?

あいて…る?

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店の入口まで来ました。カウンターの電気は点いているけど店内のほとんどは消えていて薄暗い。店内の様子をうかがっていると店主が登場。

ー お店開いてます?

「お酒なら出せるけどねぇ...食事?何にも準備してないからねぇ、あははは。あ、フーチャンプルーくらいならできますよー」

ここまで来た以上、帰るわけにはいかないので入店。フーチャンプルーだけしかない店とか逆にアツい。

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店内は雑然とした感じでうす暗い。カウンターに5席ほどと、ソファー席が4か所。全員着席すると20名ほどでしょうか。
小料理屋というよりはスナックっぽい作り。
というのも、元はスナックとして営業しようとしたけれど近くに学校が多い環境で深夜までの営業が難しかったため、料理屋なら何時まででも営業できるから、ということで小料理屋になったらしいです。

「でも料理には自信はないのよ。飲み物なら自信あるけどねぇ、あははは!」

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座ると、おしぼりが手渡され、蚊取り線香が目の前にセッティングされます。

「がじゃんが多いからねー。今時は虫も怖くて外国も行けないさー。あ、行ったことないけどね!内地ならあるよ〜」

たしかに、店の周りは茂みになっていて蚊が多いので、虫除け対策をしていくことをオススメします。

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あとカウンターには豆苗が元気よく育っています。これ、食べるんだろうな。

メニューは無い

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喉が乾いたので、飲み物でも注文しようとするもメニューはありません。
座った目の前にあるガラスケースに並ぶグラスと缶のお茶。車なのでソフトドリンクが飲みたいけど、まさかこれじゃないよねと思いながらも注文すると。

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これだった。
さんぴん茶・緑茶・烏龍茶から選べたのでさんぴん茶をチョイス。わかっていたけど常温。

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ビールはオリオン瓶ビール。これは冷蔵庫から出てきました。

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結構ボトルキープあります

たぶんドリンクメニューは、お茶・瓶ビール・泡盛の3種類のみ。

30年以上続くお店

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まんが喫茶ぱんぷきんのマッチ

30年以上前、独立してお店を持とうと営業開始。
マッチからして前身は「まんが喫茶ぱんぷきん」なのかと思いきや、実は関係ないそう。居抜きで始めたこのお店、色々大人の事情があったらしく、そんなこんなで前のお店の名残のマッチがたまたま残っていただけのようです。

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なぜかミシン。もう1台あります
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常連が弾くという三線
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テレビはこの他に2台の計3台。
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カラオケを歌う人が多いとか

店を続けるのもあと2.3年かと思ってるので、有線は撤去して今はラジオとテレビがBGM。

「うちの店は何もない小料理屋っていうのがキャッチフレーズなの」

というのは店主さんが参加している模合の席で、模合仲間のラジオパーソナリティHさんとのやりとりが事の発端。

Hさん達から「今日店で何を出したの?」と聞かれたから牛汁を作ったと答えたら、「なんで残った牛汁持ってこないかー!」と言われ、残らなかったと答えたら「じゃあ甘いものはー?」と粘られ、それも無いと言ったら、後日ラジオで「何もない小料理屋キヨちゃん」と紹介されてしまったそうです。それ以降「何もない小料理屋」がキャッチフレーズなんだとか。

....そしてたしかに(この日は)何もなかった。。それでも即席で美味しいフーチャンプルーを作って頂きましたよ。

しかしラジオでのこのキャッチフレーズを聞いて、それがきっかけでお店に来る人もいるんだとか!
長い付き合いの模合仲間がこうして常にさりげなく、お店への道順なんかも宣伝してくれているんだそう。
ちなみに店主さん管理の模合帳は普通のノートで手作りでした。

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店内の電気はまだ点かない。

料理きた

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フーチャンプルー(時価)

今日はこれしか作れないということで無理やり注文したフーチャンプルー。具材は、麸とツナとポークと青菜。
山盛りのフーチャンプルーは薄味で家庭の味。これくらいの薄味がちょうどいい。

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食べてたら電気点いた。これは怪しい光

尋ねた翌日はちょうど模合のお客さんが来る予定で、この日はその準備をゆっくりしようかと思っていたそうです。
月に3組くらいくる模合のお客さんが主なお客さん。普段は何もないけれど(笑)模合のメニューは豪勢で、フーチャンプルー、てびち汁、刺身、牛汁、すき焼き、てびちおでんなどから5品くらい。第四金曜日に模合が開催されることが多いそう。その平均年齢60から70代、30年来の付き合いのお客さん達がぜひお店を続けてくれと言っていくれるので閉めずに続けているけれど、もう体もしんどくなって来たので、明日の模合でもう辞めていいよーと言われたらすぐにでも閉めてしまうかも、と長きに渡り続けてこられたがゆえの迷いを口にしていました。

キヨちゃんの話がおもしろい

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電気が点いた様子を外から見ると入りにくさ感がスゴい

お店を始めてから30年余り、色んな地域出身のお客さんと接するうちに、ほとんどの沖縄の方言は分かるようになったそう。ただし、宮古島だけは未だに難しくて分からん!そうです。

この他にも、沖縄の気候も昔と今では全然変わってきていることとか、ご家族のお話とか、店主キヨちゃんの笑顔弾けるマシンガントークはどんどん進みます。このあたりは昔、飲食店が少なかったのでお客さんでいっぱいしていたけど、今は常連さんだけに。

話が弾むうちに、最初はそろそろお店を畳みたいという言葉が多く出ていたけれど、最後は楽しそうに「続けられるうちは頑張ろうねー」とおっしゃっていたのが印象的でした。

飛び込みでいきなり行くと本当に何もメニューがないので、電気が点いていたら今日メニューありますのサインなのかもしれません。また、週末など模合開催日やその次の日に行けば何かあるかもしれません(ご本人談)。

ちなみに、フーチャンプルー×2・瓶ビール×1・さんぴん茶×1で、2500円でした。

小料理キヨちゃんパンプキン
西原町翁長849-1
定休日:だいたい日曜日
営業時間:だいたい19時過ぎから23時頃まで(1000円で1時間カラオケ延長(23時から24時)できます)

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